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「そう。なら、まだここに入ったのは俺だけ?」 「ひっ……あ、ああっ!」 いきなりアナルを三本の指でこじ開けられ、ひきつるような痛みに遥人が悲鳴じみた声を上げると、「少しずつって言ってたろ?」と背後から堀田の声がする。 「ああ、そうだった」 意外にも、素直に答えた玲は二本の指を引き抜くが、一本は孔の中へと残り、ローションを馴染ませるようにくるくると回された。 「や、あ……抜いて……ください」 ここでようやく声を出せたのは、排泄感がこみ上げたからだ。 本来排出すべき所に異物が入ってきたのだから、外に出そうと体が自然に動くのは当然のことだった。だから、粗相をしてしまう前に止めて欲しくて訴えたのだが、掠れて震える遥人の声は見事なまでに無視される。 「まだ気持ちよくならない?」 下半身からグチュグチュという卑猥な音が響いてくるが、気持ちよくなどまるでなかった。 むしろ、吐き気がするほど気持ちが悪いと遥人が思ったその瞬間、アナルの中から臍の方向を押すように彼の指が曲げられて――。 「あ、ひっ……っ!」 「この辺か。忍、脚を持って」 「了解」 遥人の体が跳ねる様子に喉を馴らした玲が命じ、言葉通りに動いた堀田が、背後から遥人を抱くようにして腕を伸ばし、左右の脚を持ち上げる。 「いっ……やめ……やめてくださいっ」 まるで、外で子供に用を足させる時のような体勢に……縄によって戒められた体中が悲鳴を上げ、羞恥に体が赤く染まった。 だが、そんな懇願を玲が聞き入れるわけもなく――。 「気持ち悦くなってきたみたいだ」 「あ、あぅっ!」 楽しそうにそう呟いた彼は、挿入している長い指先で、遥人が愉悦を感じた場所を叩くように何度も押す。

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