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第38話 伴侶 ⑥

「あ、あんっ……んんっ……」 「姫、言えるよな」  雅成はコクンと頷くと、ルイの髪の中に手を忍ばせる。 「ルイ……」  拓海の呼びかけには応じなかったルイだが、雅成が呼びかけると楔から口を離し、顔を上げる。 「舌を出して……」  言われるがまま、ルイは舌を出す。 「そのまま楔の裏筋をゆっくりと舐めて……」  雅成の目をじっと見つめながら、ルイは楔の根本から裏筋を舐める。 「はぁぁ、あんンン……上手だね……上手……」  ルイの頭を撫でると、ルイは頬を紅潮させながら嬉しそうに微笑む。 「次は、カリ首の周りを、舌先で……舐めて……。そう……そう、上手……ああぁぁ……きもち……いい……ッ」  雅成に褒められたいと、ルイは懸命に舌先でくすぐったり、舐め上げたりを繰り返す。 「上手だよ…ルイ……いい子……」  髪を優しく撫でると、ルイはくすぐったそうに笑う。 「次はどうしたらいい? どうしたら姫は喜んでくれる? ね、教えて姫……」  雅成の楔の根本に、ルイが啄むようにキスをする。  陰毛のない雅成にとって楔の根本のキスは、直接楔の奥に響いてくる。 「ふぅぅッ……ぅん……ルイが、してくれること……全部、気持ち……いい……」 「本当?」 「本当……でも、口いっぱいに楔を咥え込みんがら、舌で絡められたら……もっと、気持ち、いい……」  口を大きく開けたルイは根本まで咥え込むと、拙いながらも楔に舌を巻き付かせるように舐め上げる。 「くぅ……ぅぅんっ……上手……」  雅成に褒められ、ルイは恥じらいながら微笑む。  はじめは拙かった口淫だが、ルイはすぐに雅成のよがる咥え方を見つける。  吸い上げながら楔に舌を巻きつけ、唇でカリ首を甘噛みしながら蜜が溢れる鈴口を舌先でくすぐる。 「ああんぁ……っ」  楔から全身に広がる快楽。  蕾の奥が拓海の楔が欲しいと疼いて仕方ない。 「拓、海……拓……海……ッ」  両手を伸ばし、雅成は拓海の首に腕を回す。 「ん?」 「すき……すき……すき……拓、海……ッ」 「ん。知ってる。俺も好きだよ、雅成……」 (やっと名前で呼んでもらえた……)  姫ではなく名前で呼ばれ、雅成の胸はキュッと締め付けられた。 「挿れ……て……拓、海が……欲しい……」  潤んだ瞳には、拓海しか映っていない。 「愛してるよ、雅成」  腰を上げられて、凶器のような拓海の楔が雅成の蕾に押し付けられる。  今から愛されて犯されると思っただけで、雅成の身体が拓海を受け入れた悦楽が全身に駆け巡っった。  拓海の楔がずぶずぶと雅成の媚肉を押し割って挿入(はい)ってくるたび、身体がビクビク震える。

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