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似た者・・・

「なに?これ…」 目を覚ますと既に夜だった。 そして、丁度神谷が顔を出したところだった。 手に持っていたトレイをベッドサイドに置いてオレの様子をしきりに聞いたり、額や顔をべたべた触って確認してきて最高にウザかったけど…。 けど、そんなことより、これだ。 なんだ、これ。 「おじや、作ってみました」 「おじや……?」 「お腹、空いていませんか?食べやすいものを、とこれにしてみたのですが」 腹が空いてる空いてないの問題じゃない。 これが、おじや? 「お粥と同じで食べやすいかな、と。味もしていた方がいいでしょう? 茸と鶏肉も入れてみました」 だったら普通にお粥にしてほしい。 なんだよ、このチョコレートリゾットみたいなやつ。 どう見たって味付け濃すぎだろ。 醤油飲むようなもんだろ。 匂いだけはいいけど、絶対ダメなやつ。 「味見した?」 「いいえ。明人さんと一緒に食べてから確認しようかと」 ふふふ、と何の疑問も持たずに食器とスプーンをオレと自分に分けた。 味見をスルーなんて、料理を作るにあたって一番やっちゃいけない。 オレだって味見はするぞ。 その上で不評なもんだから、舌に自信無くなった。 「お前、人の口に入るもんなんだから味見してから出せよ」 「不味くはないと思います。ほら、いい匂いでしょう?」 炊き込みご飯の匂いだからな。 そりゃいいよ。匂いだけは。 「料理作ったことある?」 「数十年振りにキッチンに立ちました。実は、このおじやが出来るまでかなり失敗してしまって…。5キロの米一袋分残念なことになりました」 焦がしてしまったらしい。 5キロ分も! 何でもそつなくこなせそうに見えて、実はどんくさくて要領悪いところがあるのか。 家事がダメなタイプなのか。 どっちにしろ料理の腕がイマイチって、変な共通点知ってしまったもんだ。 「心が折れそうになった時、弟たちがこれで大丈夫だと、絶対美味しいと言ってくれたものですから間違いないありません」 ……………あいつら、気を遣ったのと米の無駄使いを阻止しようとして適当なこと言ったな。 「では、私からいきますよ」 疑いの目でおじやを見るオレを心外だとばかりに口に運んだ。 そして盛大に咳き込んだ。 一緒に持ってきたコップの水を一気に飲み干す。 「………こ、これ、は……、……………なかなか…、個性の強い、味で…」 「塩っ辛いんだろ?しょっぱいんだろ?」 ほれ、とオレの分のコップを差し出す。 礼を言いながら勢いよく飲み込んだ。 若干、涙目になってる。 「お前な、オレの料理の腕をどうこう言えねぇだろうが」 「…………め、面目、ありません…」 あまりの出来にショック受けてる。 根拠の無い自信だったのな。 そこも、なんとなく似てるきがする。 ほんのちょっとだけな。 口にする前から分かってたことだけど、スプーンの半分だけ掬って恐る恐る食んで確信を得た。 喉に刺激が……。 一口にも満たない量で塩の塊食った気分だ。

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