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旅行

 旅行カバンの荷物を確認してると、電話が鳴った。 ー着信 ソナター  表示を見て、スライドする。 「ソナタ?」 『爽ちゃん。明日、車よろしくね』 「おぅ。ちゃんと準備したか?忘れ物すんなよ」 『もー。爽ちゃんはすぐに、俺を子供扱いする』 「明日は5時に迎えに行くからな」 『うん。お願いします!楽しみだね!!』 俺も楽しみ。 お前と旅行なんて、修学旅行以来。 「今日、テレビで、途中の高速にある海鮮丼を 特集してたよ」 『何それ……!」 「50食限定。ワンコインでデカ盛りなんだって」 『行きたい』 「5時発だと無理かな。五時から販売スタートで、毎回、5分でなくなるらしい」 『そうなんだ。残念……大変!そろそろ寝ないと!爽ちゃん、運転、大変だし』 「そーだな。明日、寝坊すんなよ。 おやすみ。ソナタ」 『おやすみ。爽ちゃん。また明日」 おやすみって言われんの、いいな。 寝る支度をしてたら、今度はラインが来た。 ー陽平ー 〈ごめん。明日いけなくなった〉 〈仕事でトラブル〉 〈悲しき社畜は会社に行かなければ、いけません〉 〈旅行会社にはキャンセルの連絡しといた〉 〈…………スノボしたかった(ショック死)〉 ラインの途中で電話してみた。 「マジで旅行来れないの!?」 『仕事でトラブルがあってさ。ショックで今夜は眠れない……クソー!行きたかった!』 「そっか。残念だったな」 『キャンセル料、今度会った時に支払うから、爽。悪いけど、立て替えといてくれる?確か40%だっけ?』 「うん。確か……」 『俺の分もソナタと二人で楽しんできてくれ。 お土産よろしくね』 電話を切る。 5人で行くはずのスノボ旅行。 骨折、インフル、仕事で、次々とダメになり、結局、俺とソナタだけになってしまった。 ………………二人きり。 二人…… ラッキーだな。いや。アンラッキーか? 隣で寝て、手を出さずに我慢とか、ただの拷問じゃねーか。 ソナタは困るかな………… いや。逆にチャンスだと思え。 優しく、王子様みたいに接して、夜は紳士。   本当は押し倒したいけど、お前が好きだから、死ぬ気で我慢してやる。 でも、そうか。二人きり………… 自然と口元が緩む。

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