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第5話

少年が目覚めたのは、それから5日経った日の事だ。 彼は二階の隅の部屋に寝かせていた。 「やあクレア、おはよう。君は相変わらず月のように美しいね。あの日の夜を思いだすよ。とても大変だったのに、今では素敵な一日だったと笑ってしまう。ああ、あの時はサラも一緒だったよね。楽しかったなぁ」 クレアに触れ優しいキスを送った後に彼の部屋へと向かう。 好奇心で助けてしまったけれど、毎日部屋へ向かうたびに死んでいてくれたらいいのにとも思ってしまう。 ……人は嫌いだ。 この家に部外者がいるだけで落ち着かなく、キリリと胃が痛んでくる。 カチャリと扉を開けると、恐ろしいことに少年が起きているではないか! ベッドから抜け出し、窓の下で倒れていた。 起き上がろうとしているのか、窓枠を掴んだまま苦しそうにしている。 ……あああ…… 「だ、大丈夫……か」 「……」 「まだ、寝ていた方が……いい」 「……」 貧血だろうか、顔が真っ青で辛そうだ。ひょいと抱き上げてベッドへ寝かせてやる。 汗ばんだ前髪が額に張り付き小さな子供のようだと思った。 長い睫毛も金髪で弱々しいその姿が妙に色っぽく感じられてくる。 薄く開かれた瞳は薄いブルーというよりは銀色に近いかもしれない。 う、美しい…… 「水……飲めるか?」 「…………は……い」 か細い声は消え入りそうに弱々しかったけれど、起き上がらせてやり支えると、なんとかコップ一杯の水を飲むことができた。 「傷口の消毒をする」 「……」 少年を寝かせてやり、彼の身体にできた傷を包帯を丁寧に外して処置していく。 化膿している個所もあるけれど、薬はあるので問題はなかった。 ケガをしている部分は熱を帯びていて、痛そうだ。 白い肌が台無しだな……清潔な包帯を巻き布団をかけてやる。 「何か食べられそうか?」 「……」 「……また後で来からその時にまた水分補給をしようか」 「…………は……ぃ」 かろうじて返事が返ってきたことに満足して、部屋をでた。 吹いたら飛んでしまいそうな子だった。 警戒は変わらないけれど、あの美しさは見ていて飽きない……そう思ってしまい、意識が戻ったことにホッとしている自分がいた。

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