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第10話
常盤の中は、熱くて狭くてやわらかくてキツキツで、控えめに言っても最高だった。
しかも、奥を着くたびに前からは白蜜が漏れている。ところてんだ。
貝塚はいやらしいその体に夢中になった。
怒張で肉襞を広げて、ぬぷっ、ぬぷっ、と押し入ると、内部がうねうねと蠕動する。その感触がたまらない。
溶けそうな腰をがむしゃらに振って、常盤の後孔を掘りまくる。
常盤の喘ぎ声も顔も体も、なにもかもが最高だ。
男との性交は初めてだったが、これは病みつきになるかもしれない。
それとも常盤が特別なのだろうか。
こんな……こんなに自身のジュニアにフィットする孔など、そうそうないだろう……。
……と、そのときふと、貝塚の脳裏にニョッキ製のオナカップ『REI』が過った。
なぜいまそんなものを思い出したのか……と常盤の細腰を掴んで揺さぶりながら考える。
肉棒を引き抜く際に常盤の孔は収縮し、その動きにカリの部分が絶妙に刺激された。突き入れるときはずぶずぶとどこまでも吸い込まれそうになる。
そうか、このちょっとした感触が、『REI』のそれに似ているのだ。
もちろん、常盤の蜜壺の方が何倍も具合がいいが、愛用の淫具との共通点を見つけて、なおさら常盤の肉体に愛着を覚えた貝塚であった。
「ば、バスガイドさんのココっ、俺に、すごい馴染んでるっ」
貝塚は常盤を穿ちながらそう口走った。
常盤が涙の膜の張った色っぽい目でこちらを見上げてくる。
前立腺をこすり上げながらピストンをすると、きゅんきゅんとそこが締まった。
「ああっ、あんっ、あっ、お、オレの、体は、満足いただけて、ますかっ?」
「もちろんですっ!」
ちから強く吠えて、貝塚はひと際深い部分を亀頭で突いた。
「ああ~っ!!」
常盤のしなやかな肢体が悶えるようにくねり、痙攣した。
内部の蠢動が激しくなる。
中を責められてイったのだ。
その締め付けにこらえきれずに、貝塚も常盤の中で放った。
「あっ、で、出てるっ、お腹が、熱い……」
貝塚の子種を飲み込んでなお搾り取ろうとする動きを見せる媚肉に、貝塚は顔を歪めた。気持ちいし、エロい。なんというエッチなバスガイドさんなんだ。
常磐の顔の横に手をついて体重をかけないようにしながら、はぁはぁと呼吸を整えていると、常盤がとろりと微笑んで、もぞり……と動いた。
その拍子にムスコがずるりと抜けてしまう。
「そこに膝立ちになってください」
常盤に指示されるがままに、貝塚はベッドの上に膝で立つ姿勢をとった。
常盤が四つん這いになり、精液とローションでべとべとになっている貝塚の牡棒ににじり寄ってくる。
なにをするつもりかと見ていると、常盤は自身の胸元にそれを導いた。
開 けたままの制服のシャツ。その生地でそうっと逐情して萎えた陰茎を拭いている。
そうしながらも、ややふっくらとした胸をこすりつけてくるので、そのビジュアルに貝塚の脳はくらくらした。
淫靡な仕草でムスコを拭いてくれた常盤は、次にあーんと口を開けてフェラチオをしてくれた。これがお掃除フェラというやつか。
感動する貝塚のジュニアがみるみる内にちからを取り戻し、常盤の口腔の中で再び筋を漲らせた。
ちゅぽん、と唇を離した常盤が、四つん這いの姿勢のままくるりと向きを変え、肩をマットレスに着けて尻を高く浮かせた恰好になった。
常盤の両手が自身の尻たぶに掛けられ、彼はそこをむにっと左右に開いた。
白濁を垂らした後孔が露わになり、パクパクと口を開けている襞がよく見えた。
「もう一度……いかがですか?」
バスガイドさんの誘いに、貝塚は二つ返事で乗った。
ほころんでいる孔に勃起した牡を突き立てる。
先ほどよりも少しゆるくなった孔は、しかし貝塚を迎え入れてすぐにきゅうっと収縮した。
その感触がやはり『REI』のそれに似ていて……。
「まるで『REI』みたいだ……」
と、貝塚のこころの声が漏れてしまった。
常盤が顔を振り向けて、目を丸くした。
変なことを口走った自覚のある貝塚は慌てて首を振って、「なんでもないですっ」と弁明した。
しかし常盤はふわりと笑って……。
「貝塚さんなら気づいてくれると思ってました」
と、よくわからない言葉を返してきた。
「え?」
「貝塚さん、ご自分がなぜこのツアーに選ばれたかご存知ですか?」
「い、いえ、まったく……」
意外な問いかけをされ、貝塚は首を捻る。その拍子に腰も少し動いてしまい、常盤が甘い喘ぎを零した。
「あっ……ちょ、ちょっと一回抜きますね」
常盤はそう言って姿勢を変えると、貝塚と向かい合う形でベッドに座った。
途中で放置されたムスコは不満を訴えていたが、常盤の話も気になる。貝塚は下半身を宥めながら美貌のバスガイドを見つめた。
「大体お分かりかと思いますが、このツアーは弊社の商品のユーザーから選ばれます。あなたのことは、オレが選んだんですよ、貝塚さん」
「え? な、なんでですか?」
パチパチと目を瞬かせると、常盤がふふっと微笑を浮かべた。
「あなたが『REI』をすごく気に入ってくれてたからです」
「は、はぁ……」
「貝塚さん、『REI』にレビューをつけてくださったでしょう?」
問われて貝塚は頷いた。
そういえば『REI』のあまりの使い心地の良さに、これを使っていかに自分が感動したか、いかにエクスタシーを味わえたか、という熱い思いをレビューとして綴った覚えがある。
「実は、『REI』のモデルはオレのここなんですよ」
ここ、と常盤が後孔を示す。
貝塚は声もなく驚きに目を見開いた。
「オレの名前、玲 で……音読みにするとレイなんですよね。だからあのオナカップも『REI』というんです。そのオレの……雌孔を使ってこんなに喜んでくれるひとが居るんだって、オレは感動しました。だからツアーにはぜひあなたに来て欲しくて……職権乱用してしまいました」
ぺろ、と赤い舌を覗かせた常盤が、軽く肩を竦めた。
そして彼は、先ほどの姿勢に戻ると、貝塚へと尻を差し出してきた。
「貝塚さん……今晩はどうぞ、本物の『REI』を試してください」
常盤が笑う。
きれいに、いやらしく。
貝塚はもうなんと言っていいかわからず、ただただ凄まじい興奮を覚え、その衝動のままに常盤を貫いた。
『REI』のモデルになったという雄膣が、淫猥な熱で貝塚を包み……。
結局貝塚は、常盤の中で三度も放ってしまった。
極楽浄土を見た貝塚は、これ以上ない至福の中、眠りについたのだった……。
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