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第12話

 体中をさんざん弄られてくたりとなっている常盤を抱えて、風見が前方へと移動した。  その動きにつられて貝塚たち乗客も各々の座席へと戻る。  全員がきちんと着席した車内を見回して、風見がイケメン満開な笑みを浮かべた。 「さて、それでは皆さまを、このバスでしかご覧いただけない絶景スポットへとご案内致します」  聞き取りやすい声でハキハキと話した風見の手は、ガイドマイクを持ってない。  彼はそれを本来の持ち主……バスガイドに握らせていた。 「安井さん、お願いします」  風見の声を受けて、運転席と客席を仕切っていたカーテンがばさっと開いた。  そこから現れたのは、運転手の安井だ。  あれ? 運転はどうした、と貝塚は一瞬不安になったが、バスはいつの間にか停車していたのだった。  常盤の恥態に夢中でいつ停まったのかまったく気づかなかった……。  道理で座席を立っても風見からの注意が飛ばなかったわけである。    開いたカーテンの向こうにフロントガラスが見えた。  そこにはコンクリートの天井が映っており、どうやらここは地下駐車場場所のような場所であることが知れた。  こんな場所にどんな絶景があるというのか……貝塚は怪訝に眉を顰めた。  客席の方を向いたマッチョな運転手の安井が、筋肉の浮いた手を動かして、ジーっと下半身のファスナーを下ろした。  何事かと固唾を飲んで見守るツアー客たちの視線が集まる中、安井がそこから自身の男性器を取り出した。  ぼろり、と飛び出したそれは……めちゃくちゃデカい猛ったイチモツで……。 「おお……!」  と誰かが感嘆の声を漏らした。  男なら誰もが憧れるその巨根は、バキバキに勃起している。  安井はそれを、常盤の顔の前へと差し出し……ぺちぺちと亀頭の部分で常盤の頬を叩いた。    常盤が唇を開く。  そこに安井が容赦なくぐぼっと突き入れた。 「んぐっ、んっ、んっ、んんっ」  常盤の後頭部を安井のごつい手が掴み、前後に揺さぶっている。  突然のイラマチオを、貝塚は身を乗り出して凝視した。  常磐の苦しげな声も、苦悶に寄せられた眉も、ひどく官能的だった。   「おい、見えないぞっ」  後方からクレームが飛んだ。  後ろの座席の客たちは前の方へと詰めかけて来ていたが、常盤が前を向いて座っているため彼らには見えないのだった。 「準備をしているだけですので、少しお待ちください」  風見が爽やかな笑みで客を宥め、安井に目配せをした。  安井が頷き、常盤の口から己のそれを引き抜いた。  凶悪なデカブツは常盤の唾液でぬらぬらと濡れて、より淫猥さを増していた。  安井と風見が二人がかりで常盤を立たせ、客席の方を向けさせた。  アンケートをとる最中に何度もイかされていた常盤の足は萎えており、彼らはそんなバスガイドから下衣と靴を奪い取った。  常盤は(はだ)けたシャツと靴下だけの姿を客たちに晒し、恥ずかしそうに目を潤ませている。  風見が常盤を小突いた。  常盤が震えるような息を吐いて、ガイドマイクを口元へと近づけた。 「そ、それでは、皆さまを絶景にご案内いたします……」  色香の滲む声でそう言って、常盤は背後に立つ巨躯の運転手へと軽い会釈をした。  腕まくりをした安井の、日に焼けた二の腕が常盤の体に絡みついた。  男は背後から常盤の膝裏に腕を通し、その足を抱え上げた。  常盤のスレンダーな肢体が、筋骨隆々な安井に持ち上げられる。  まるで、小児が排尿を促されるときのようなポーズだ。    安井の手で、常盤の足が大きく開かされている。  体の中心では果物のような陰茎がくたりと垂れていた。  さっきなんども達したせいで、勃起するちからが残っていないのだ。  常盤のそれを客たちに見せつけるように、安井が常盤の体を揺すった。  常盤の性器が揺れた。  常盤の体がさらに持ち上がる。  そして、その孔までもが開帳された。  昨夜、貝塚の牡を飲み込み、そして先ほどは乗客たちの指で散らされていた後孔。  そこがひくりひくりと物欲しげに蠢いている。  閉じ切らないその孔に。  安井の凶器のような牡がひたりと当てられた。 「そ、それでは、オレが、ガイドを、します……」  常磐が切れ切れに語った。   「や、安井さんの、おちんちんが、いま、オレの、あ、アナルに……」 「バスガイドさ~ん、どこって?」  ガイド、の意味をいち早く悟った客のひとりが、意地悪く聞き返した。  常盤がはふっと熱い吐息を零し、潤んだ目をその乗客へと向けて、 「め、雌孔(メスあな)です」  と答えた。  なるほど、これは常盤に恥ずかしい言葉を言わせて楽しむ『観光』なのか、と貝塚は得心し、羞恥の色を浮かべた常盤のきれいな顔を見つめた。 「お、オレの雌孔に、お、大きなおちんちんが、入るところを、お、お楽しみください……」  常盤がマイクへと切れ切れに声を吹き込むのに合わせて、安井がぬぷり、と巨大な先端部を埋め込んでいった……。        

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