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episode 2-2 side 縞

紬を抱っこした京弥くんは 堂々と中へ入っていく 俺はおどおどとついていくばかり 「しまちゃ、きらきら、いぱい(いっぱい)ね!」 「そ、そうだね」 普通に興味津々といった様子で 店内を楽しんでいる紬が羨ましいよ 「縞さん、こっち」 きょろきょろと周りの様子を伺っていると 個室に通された ふかふかのソファに座ると テーブルには次々にジュエリートレイに 乗せられたネックレスが出てくる 「縞さん、すきなものを選んで?」 「え?」 繊細なデザインに美しい宝石 一目でショッピングモールの アクセサリーショップのものとは違うとわかる 明らかに高級だ それを普通に買おうとしている京弥くんに 思わず服を引っ張ってしまった 「なんですか?」 「なんですか?じゃないよ! 高いものばかりじゃん それに急にどうしたの?」 「んー、まぁ、家に帰ったら説明します とにかくいいなぁって思うのありますか?」 店員さんに聞こえないようヒソヒソと 話したのに京弥くんは飄々としていた こうなったら選ぶまで 帰してもらえないんだろうと 目の前のネックレスを眺める 一番安いものを選ぼうと思っても 値札がなくてわからない どうしようかと見ていたら 強烈に目に入ってきたものがあった 一粒のダイヤモンドをくるりと シルバーのリングが囲っているもの シンプルな作りなんだけれど どこか惹かれた

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