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第30話

あの日以来、戸張昭秀は俺の病室にやって来るようになった。 キスを求められ、触れられる場所に唇を這わされる。 「いつになったら、この邪魔な包帯は取れるんだ?」 はだけたパジャマから手を差し込み、包帯越しに抱きしめられる。 腰のラインを撫でながら、俺の顎を掴んで唇に再び唇を重ねる。 余程、この顔がお気に召したらしい。 必ず顔を見に来ては、俺の頬に触れてうっとりとした顔で俺を見つめて顔を舐め尽くす。 こりゃ……普通の奴には堪らないな。 顔を舐め回す戸張に 「部屋の鍵……閉めて。俺がするなら、大丈夫だから」 そう囁くと、興奮した顔で立ち上がり、部屋の鍵を閉めた。 戻って来た戸張のネクタイを引き寄せ、唇を重ねる。 ネクタイの結び目に指を差し込み、焦らすようにゆっくりとネクタイを外す。 ボタンを外しながら、戸張の肌に唇を這わせてベルトを外す。 ボタンを全て外し、戸張の胸を愛撫しながらズボンの上から既に興奮している戸張自身をヤワヤワと揉むように触れる。 ズボンの留め具を外し、ファスナーをゆっくりと下ろす。 余程興奮しているのか、戸張の呼吸が荒くなっていて肩で呼吸している。 下着からガチガチになった戸張自身を取り出し、戸張の顔を上目遣いで見つめながら先端をペロリと舐めた。 すると手の中で重量を増し、手の中で戸張が興奮で揺れる。 舌を出し、見せつけるように戸張に舌を這わせる。 口に咥えて戸張の顔を見上げると、興奮した顔で俺を見下ろしている。 戸張を咥える俺の顎から頬のラインを撫でると、満足そうに微笑んで腰を動かし始めた。 俺は吸いながら舌で刺激を与え、顔を前後に動かして刺激を与え続ける。 「やべぇ……、直ぐにイキそう……」 唇を舌で舐めながら、戸張が俺の頭を掴んで激しく腰を動かし始めた。 喉の奥を突かれ、生理的な涙が瞼に浮かぶ。 必死に吸い付い舌で刺激を与えていると 「うっ……」 と低い呻き声が聞こえて喉の奥に欲望の塊を叩きつけられた。 必死に飲み干し、残滓を吸い出すように手で扱きながら先端の穴に舌先で刺激をして吸い上げた。 戸張の腰がビクビクと動き、俺が全てを飲み干して戸張を綺麗に舐め上げると、口許から流れていたらしい戸張の欲望の証を親指でぬぐうと 「光輝……、お前が欲しい。俺のモノになれ!」 そう囁いて唇を重ねようとした。 俺はそっと戸張の唇に手を当てて 「今、戸張様のモノで唇が……」 恥じらうように呟く。 戸張は俺の手首を掴んで手を離すと 「俺のモノだろう?別に構わない」 そう言って俺を押し倒した。 唇を重ね、背中から手を這わせパジャマのズボンに手を差し込むと、俺の後孔へと指を這わす。 「光輝……良いだろ?」 荒い呼吸で聞かれ (良い訳が無いだろう!) と、心の中で思いながらも、腹上死も悪くないか……と考えた時 『コンコン』 と部屋のドアがノックされ、戸張は舌打ちして身支度を整えると 「又明日な……」 そう言って下卑た笑みを浮かべて部屋を後にした。

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