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第24話
あれから2年の月日が流れた。
僕は鵜森の家には帰らず、そのまま石井先生と那月おじさん。そして太陽の4人で暮らしている。
僕が高校を卒業し、太陽が交換学生期間を完了して元の学校に戻るのを機に石井先生も高校を辞めて、元の診療所に戻った。
海が傍にある場所で、都会に近いのにこの地域の人はみな穏やかで暮らしやすい。
僕は鵜森の家や相楽の家のしがらみの無い場所で、毎日穏やかに暮らしている。
「月夜、今日の夕飯何?」
学校から戻った太陽が、僕の背中にのしかかり手元を見下ろす。
「今日は青椒肉絲だよ」
ピーマンを千切りにする僕に、太陽は
「手を洗って来たら手伝うよ」
そう言って、鼻歌を歌いながら洗面所へと向かう。
「騒がしいと思ったら、太陽が帰ったのか?」
奥の書斎から那月おじさんが伸びをしながら現れた。
「食事、まだ少し掛かりますが大丈夫ですか
?」
僕が那月おじさんにお茶を入れながら聞くと
「まだ尚(ひさし)も戻らないし、急がないで良いよ」
と、優しい笑顔を浮かべる。
那月おじさんと暮らし始めた頃は、物事をハッキリ言う人なので怖かったけど、今では本当の父親のように思っている。
「あ!那月、のんびり座ってるなら手伝ってやれよ!」
「はあ?今の今まで仕事してたんだ。少しは休ませろよ!」
那月おじさんにデコピンされて、太陽が唇を尖らせる。
毎日が楽しくて、笑顔が絶えない日々。
でも……僕の首にはまだ、貞操帯が着いたまま。
それでも何も言わないでいてくれている3人には、本当に感謝している。
太陽が茶碗を出して食事の準備をしていると、石井先生が診療所を閉めて上がって来た。
「おぉ!今日は青椒肉絲か」
まるで何年も、こうして暮らしていたかのように過ごしている。
食事を終え、自室に戻って窓を開けると夜空に満月が輝いていた。
こんな夜は、ふと恭弥を思い出す。
あいつは今でも、あの孤独な場所で暮らしているのだろうかと…。
僕は大きな溜め息を吐いて、そっとカーテンを閉めた。
すると部屋のドアがノックされ、太陽が顔を出す。
「お風呂、先に上がったから入って」
太陽に言われて僕が笑顔で頷くと、太陽は部屋に入って来てドアを閉めた。
そしてシャンプーと石鹸の香りがする身体で僕を抱き締めると、ゆっくりと口付ける。
軽く触れるだけのキスをすると、僕の顎を掴んで貪るような口付けに変わる。
「んっ…」
応えるように舌を絡ませると、腰を抱かれてベッドに押し倒される。
太陽の唇が僕の首筋を這い、シャツの上から乳首を弾くように触れられて
「あっ…」
と声が上がる。
「月夜…このまま、抱いても良い?」
そう囁かれて
「ダメだよ…。僕、まだお風呂入って無いから汚いよ」
言葉だけの抗いに、太陽は僕のシャツのボタンを外して身体を愛撫し始める。
「月夜の身体で、汚い所なんか無いよ」
太陽はそう言って、僕の胸に舌を這わせた。
「あぁ…っ、太陽…ダメだって…」
運命の番だからなのか…。
太陽に触れられると、身体の力が抜けて溶かされて行く。
「無理!俺、もうこんなになってるし…」
太陽はそう言うと、僕の手を太陽の昂りに当てた。
僕はそのまま優しく太陽の昂りを撫でながら
「もう…、仕方ないな…」
と言いながら、太陽と唇を重ねる。
ギシっとベッドのスプリングが軋み、太陽の唇が僕の肌を辿る。
乳首に舌を這わせ、吸い上げると舌先で転がすように悪戯をする。
「あっ……」
甘い吐息が漏れると、胸を口と舌で刺激しながら僕の身体を抱き締めて背中のラインを撫でてお尻の輪郭を確かめるように触れる。
そして双丘を揉みながら広げると、真ん中の蕾に指を突き入れた。
「あ…んっ…」
太陽の頭を抱き寄せ、与えられる快楽の糸を手繰り寄せる。
「月夜…もう濡れてる…」
嬉しそうに囁かれて、僕は羞恥で顔が熱くなって行く。
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