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第27話
「恭弥…愛してる…」
僕の言葉に、恭弥は驚いた顔をすると
「俺も…月夜を愛してる。ずっと…俺には月夜だけだった」
そう囁かれて、僕は意を決して首の貞操帯に触れた。
カチリと音が鳴り、長い間僕の首を守り続けた貞操帯が外れる。
お風呂に入る時は外していたけど、人前で外すのは初めてだった。
恭弥が驚いた顔で僕を見つめ
「あんなに嫌がってたのに…、良いのか?」
と、信じられないものを見るような目で僕を見つめた。
「もし…もう一度恭弥と触れ合える時が来たら、外そうと思ってたんだ」
僕の言葉に、恭弥はそっと僕の首に触れる。
「お前…自分のしている事が分かってるのか?やっと自由になれたのに、俺と番になるって事は、又、あの血塗られた世界に戻るんだぞ」
そう言われて、僕は恭弥の唇に自分の唇を重ねる。
「恭弥と一緒なら、僕は何処でも耐えられるよ」
僕の言葉に、恭弥が僕の身体を抱き締めた。
「月夜…ありがとう」
恭弥はそう言うと、僕の首筋に舌を這わせた。
初めて直に触れられ、僕がくすぐったくて小さく笑うと、恭弥は僕の身体を強く抱き締めた。
僕は恭弥の髪の毛を撫で、僕達はやっとお互いの気持ちを確認し合った。
気持ちが通い合って触れ合うセックスは、身も心も溶けてしまいそうだった。
2年間を埋め尽くすように、僕と恭弥は肌を重ねた。
「あっ……」
恭弥が触れる場所から、熱が灯り始める。
キスを交わし、首筋から胸へと恭弥の唇が辿る。
そして一つに重なり合う瞬間、足を抱えられて恭弥の楔の先端が僕の蕾へと押し当てられただけで身体が震えた。
グッと身体の中へ先端が入り込むと、身体が愛しい形を覚えていて喜びに震える。
「月夜…そんなに…締め付けるな…」
辛そうに眉を寄せる恭弥に首を横に振る事しか出来ない。
切っ先が全て埋まり一気に挿入された瞬間、僕の身体がガクガクと震えて全身がバラバラになるような浮遊感が襲った。
「あっ…っアア!」
ビクビクと身体を震わせて、空イキしてしまった。
「え……、月夜。お前、入れただけでイッたのか?」
信じられないという顔をして僕を見下ろす恭弥に、僕は必死に手を伸ばして
「今日は…途中で止めないで…」
と、涙を浮かべて呟いた。
「月夜……」
あの日、最後に抱かれた日を思い出して呟くと、恭弥は僕の唇にキスを落として
「本当に…良いんだな?」
そう言われた。
唇が重なり、恭弥の腰がゆっくりと動き始める
。
「あ…っ、あっ…。恭弥、気持ち……いぃ…」
打ち付けられる衝撃に、僕は必死に恭弥にしがみ付く。
ベッドのスプリングが軋む音が響き、僕達は獣のように求め合った。
「月夜……っ!」
強く抱き締められ、恭弥が僕の中で最初の吐精をした。
僕達はそれでもキスを重ね
「恭弥…今度は僕が動くから…」
そう言って、正常位から騎乗位へと体位を変える。
「お前…絶対に嫌がってやらなかったのに…」
驚く恭弥に
「今までだって、やらなかったよ!でも…今は恭弥を感じたいんだ…」
そう言って、恭弥の唇に唇を重ねる。
下から串刺しにされたような状態で、僕はゆっくりと腰を動かす。
「んっ……ふぅ……んっ…」
腰を動かしなら、必死に喘ぎ声を噛み締める。
恭弥が僕の動きに合わせて、切なそうに眉を寄せる仕草がたまらなかった。
しばらくすると、恭弥が僕の双丘を鷲掴みにして
「悪い!我慢の限界だ…」
そう言うと、下から物凄い突き上げをして来た。
「やぁっ……恭弥…激しい……」
仰け反り、恭弥の突き上げに身体が揺さぶられる。
「ひぃ……あっ……あん……あっ、あっ、あぅ……もう……ダメぇ……」
恭弥の突き上げが激しくなり、双丘を鷲掴みにされてガンガンと突き上げられ、感じすぎて子宮口が下がっているのが分かる。
コツコツと恭弥の楔が、僕の子宮口に当たっているのが分かった。
「恭弥……っ!奥……快いぃ…」
僕は恭弥の首にしがみつき、恭弥の首筋に噛み付いた。
すると恭弥は噛み付かれた同時に、強く腰を打ち付けて僕の中へ2度目の精を放った。
僕の中に、恭弥の精子が流れ込んでくるのが分かる。
身体を震わせて、僕は恭弥の全てを受け止めた。
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