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第28話

恭弥はそのまま僕を押し倒し、腰を激しく打ち付けながら、足を持ち上げて正常位からバックへと体位を変えた。 腰を掴まれ、激しく腰を打ち付けられて息をするのもやっとだった。 すると僕の手に恭弥の手が重なり、背後から恭弥の身体が重なって頬と頬を寄せられる。 「月夜…俺と一緒に生きてくれ……」 そう言われて、僕は恭弥の頭を抱き寄せた。 そして恭弥の唇が僕の頸にキスを落とすと、ガブっと僕の頸に番の証を付けた。 その瞬間、全身が幸福感に包まれて、僕と恭弥は唇を重ねて頬えみ合った。 「月夜…愛してる」 「恭弥、2度と僕の手を離さないでね」 お互いの手を握り締め、恭弥が僕の指先にキスを落とした。 この後、僕達はお互いの肌の温もりが愛しくて、ただ裸で抱き合ってキスを交わしたり、頬を寄せたり額を合わせて、お互いの思いを確認し合っていた。 この時の僕は、幸せの絶頂を味わっていた。 この手は永遠に僕のモノで、離れる事は無いのだと信じていた。 そう……あの瞬間までは。

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