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艶めく唇に想いを絡めて――10

「たまには違うことをして楽しみたいっていう、恭ちゃんの気持ちも分からなくはないけど、とりあえず最初は、いつも通りの僕たちがいいなと思ってるんだ」 「いつも通り?」 「うん。というか、この蜜飴を唇に塗られた時点で、いつも通りじゃないんだけどね」  和臣は小さく笑いながら、榊の唇をぺろりと舐め上げた。 「つっ!」 「今夜は恭ちゃんを、僕の手で喘がせてみたいな」 「それって、いつも通りじゃないだろ」  俺が和臣を感じさせたいのに。なんて他にもぶつぶつ文句を言う。 「僕だって男なんだよ。好きな人を感じさせたいって思っちゃ駄目なの?」 「それは――」 「二回目は、恭ちゃんの好きにしていいから。それこそ今日持って帰ってきた、蜜飴を使ったプレイでもいいよ」 「その話、ノった!」  瞳をキラキラさせながら元気よく右手を上げて了承した榊に、和臣は眉根を寄せて、呆れた表情をありありと浮かべる。 「恭ちゃん、チョロすぎる……。これが上辺だけの悪い取引だったら、お客さんに損をさせるんじゃないの?」  仕事話をたとえにした和臣に、榊は満面の笑みで返す。 「話を持ち出したのが、絶大に信用している和臣だからな。疑うわけがないだろ!」  言いながら口づけして、これからおこなわれることの契約を交わした榊の首に、和臣は両腕を引っかける。  その後、互いに甘い蜜飴に酔いしれながら、愛を語り合ったのだった。 おしまい
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