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第37話

「はじめ、大人しくしててね」 綺麗な笑顔で言われて、何が起こるのか分からない不安な気持ちで創さんの顔を見つめた。 俺の性の知識は、高校生の時に偶然見てしまった先輩達のSEXだけだった。 だから、淫魔の森という大人のおもちゃのお店からローションを買ったものの、「サンプル品です」と同封されていた物には手を出せなかった。 ローションだって、友也に言われてちょっと興味本位で買ったものの、使う気なんかサラサラ無かった。 だから、何がどうなるのか想像の域でしか無かった。 すると、突然創さんが双丘を掴んで左右に開くと 「はじめ、ここは自分で弄った事ある?」 そう言って、自分でも見た事の無い場所に指先が触れた。 慌てて起き上がろうとしても、両膝が耳の横にある体勢で動けない。 「わぁ!創さん!何処触ってるんですか!」 ジタバタと慌てる俺に 「はじめ、質問に答えて!」 と言うと、軽く尻を叩かれた。 赤面しながら 「な……無いですよ!」 そう叫ぶと 「え?一度も?」 と聞かれ 「一度も!」 って答えた。 すると創さんは少し考え込むと、俺の足を下ろしてゴソゴソとローションの入っていた箱を物色した。 そして何かを見つけたらしく、手に箱を持って戻って来た。 又、あんな恥ずかしい格好をさせられるのが嫌で、身体の向きをうつ伏せにして自分の布団に逃げようとすると 「はじめ、何してるの?」 と、創さんの声が背後から聞こえた。 「そ……創さん!今日はもう、終わりにしましょう?」 掛け布団を身体に被せようとすると、創さんは布団を引き剥がして俺の腰を掴むと 「まぁ……体勢を変えようと思ってたから、ちょうど良いや」 そう呟いて、少し逃げた俺の腰をそのまま元の位置にいとも簡単に戻してしまった。 薄々勘づいてたけど、実は創さん…脱いだら凄いんじゃないだろうか? 畑仕事も楽々手伝ってたし、俺の身体も簡単に移動させるって……。 そう思っていると、創さんが俺の腰を引き寄せながら、枕と俺の身体の間にバスタオルを敷いた。 枕に直ではじめちゃんを付けない為の配慮だと思っていた瞬間、枕がもう1つ入れられた。 腰を上げている状態に硬直していると、背中に創さんが重なって来て 「はじめ、僕を信じて身体を委ねて……」 そう囁かれた。 意味が分からないで居ると、頭にキスを落とされてから首から背中を創さんの唇が触れていく。 普段、触れられない場所に触れられて、身体がビクッと反応してしまう。

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