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第39話

「さて、はじめ。そろそろ覚悟は出来たかな?」 そう呟かれると、双丘を割り開かれて最奥の場所にヌルリとした感触が触れる。 (まさか……舐めてる!) 驚いて逃げようとしても、腰をガッチリ押さえ込まれて動けない。 創さんの舌が、窄まりの先端をノックするように舌先で触れると、唾液を送り込みながら舌を差し込んで来た。 「創さん!うわぁっ!」 本来、排泄する為の場所に舌を差し込まれ、舌先で入口の辺りを出入りしながら刺激する。 凄い異物感に身体を震わせていると、『パチン』っと、何かの蓋を開け閉めする音が聞こえた。 そしてゆっくり舌が離れ、安堵の溜息を吐いた瞬間、粘着質な物がそこに塗りこまれて、舌とは違う物が入って来た。 それが指だと気付くと、グリグリと中を掻き回し何かを探しているようだった。 「はじめ、痛い?」 心配する創さんの声に、首を左右に振るのがやっと。 「この辺の筈なんだけど……」 ポツリと創さんが呟いた瞬間、全身に駆け抜ける甘い痺れが稲妻に打たれたように駆け抜けた。 「あぁっ!」 思わず声がもれ、身体がビクンと震えた瞬間 「見つけた……はじめの快い場所」 そう呟くと、そこを集中的に触れてきた。 「ダメ!創……さ…ん」 今まで感じた事の無い刺激に怯えていると、そこを刺激する指は止めずにゆっくりと背中に舌を這わせながら、反対側の手で胸に指を這わせた。 「やっ……あっ……、創さ……んぅ…」 声が震えて、言葉が上手く紡げない。 「はじめ……、気持ち良い?」 耳元で囁かれ、コクコクと頷く事しか出来ない。 すると一度指を引き抜かれてしまい 「あっ……んっ……」 思わず漏れた喪失感の声に、創さんはそっと頭を撫でて頭にキスを落とすと 「そんな残念そうな声、出さないで。大丈夫、いっぱい気持ち良くさせて上げるから」 そう囁いて俺の頭を撫でた。 そして 「もう、これは必要無いね」 と言いながら、腕を拘束していたパジャマの上着を脱がせた。 自由になった腕にホッとしていると、創さんはコンドームの袋を口で開けると、俺の「はじめちゃん」に被せた。 疑問の視線を向けると 「バスタオル敷いたけけど、念の為」 そう答えて唇にキスを落とす。 「もう少し解れるまで、この体勢で我慢してね」 優しく頭を撫でられ、ぼんやりと創さんの顔を見つめていた。 すると創さんは綺麗な笑顔を浮かべて 「こんな可愛いはじめ、僕にしか見せちゃダメだよ」 そう言って頬にキスを落とすと、もう1つゴムの袋を破いて指に嵌めた。 その指にローションを垂らし 「さて、続きを始めるよ」 と、まるでゲームの続きを始めるかのように明るく言うと、ゆっくり2本の指が差し込まれた。 「うぅ……」 挿入される違和感に呻くと 「痛い?」 って、創さんが優しく声を掛けて来る。 首を横に振ると、ゆっくりと抜き差しが始まる。 そして再び、あの激しい電流のような衝撃が走る場所に触れた。 「あぁっ!」 仰け反って身体を震わせると、創さんの反対側の手が優しくゴムを被った俺自身を撫でた。 「創さん!ダメ!」 叫んでみた所で遅かった。 身体を震わせて果ててしまい、情けない気持ちになって布団に顔を埋めると 「はじめ、上手に2回目イケたね」 って、頭を撫でられた。 驚いて視線を上げると 「たくさんイッて良いんだよ。そうすると、こっちも緩くなって……ほら、もう1本指が入った」 創さんはそう言うと、反対側の親指を押し込んで広げるように抜き差しを始めた。 「あっ……創さん……、頭…おかしくなる」 会陰を撫でられながら、左手の親指と右手の人差し指と中指が暴れ回る。 下半身から競り上がる快楽に、目の前がチカチカして叫びたくなる。 「止め……!創さん!」 怯える俺に、創さんは背中をねっとりと舐めて 「何度でもイって良いよ、はじめ」 そう囁かれて、身体中を電流が流たように快楽が再び襲う。 「創さん!……もう、いやだぁぁぁぁ!」 涙を流して3度目の放出をした時、あまりの衝撃に意識を失った。 甘い痺れが身体を覆い、力が入らない。 自分の身体が自分の身体じゃないみたいで、フワフワ浮いた水面に浮かんでいるようだった。 このまま眠っていたいと思っていると、身体を反転させられたようだった。 ゴムを外され、綺麗にされている気配にハッと我に返った。 目を開けると、創さんが俺の両膝を抱えて一気に挿入した瞬間だった。 「あぁっ!」 「はじめ、起きちゃったの?そのまま弛緩してた方が、はじめが辛くないのに……」 そう言われて、唇にキスを落とされた。 腹の中の熱い違和感が、創さん自身だと気付いて涙が込み上げて来た。 「ごめん、辛い?」 優しい表情の創さんが、心配そうに俺を抱き締めて頭を撫でる。 俺が首を横に振りながら 「嬉しい……んです。創さんが、俺の中に…」 止まらない涙を拭いながら呟くと、俺の中の創さんが一際大きくなった。 「くっ……キツイ」 眉を寄せた創さんがポツリと呟くと、息を大きく吐いて 「はじめ、あまり煽らないでくれる? 僕、久しぶりな上に、入れるのは始めてなんだから……」 そう言って苦笑いした。 苦笑いした創さんも綺麗だなぁ~って見つめていると 「はじめ、愛してるよ」 両手で頬を包み、創さんは囁いて唇を重ねた。 「創さん……、俺も創さんを愛してます」 俺の頬を包む創さんの手に、自分の手を重ねて微笑んだ。 すると創さんは、それはそれは甘い笑顔を浮かべて 「うん……知ってる」 って答えた。 唇を重ね、創さんの唇がゆっくりと首から鎖骨、胸へと下りて行く。 「あっ……創さん……」 何もかもが初めての事に怯える俺に、創さんが手を握りしめると、俺の手の甲にキスを落とした。 「はじめ、大丈夫だよ。きみは僕が与える快楽に、素直に従えば良い。何も怖くないから……。僕を信じて……」 優しく囁かれて、俺は眦に溜まる涙でぼやける視界で創さんに頷いた。 創さんは優しく微笑むと、俺の眦の涙を舐め取り 「はじめ、僕を好きになってくれてありがとう」 と、創さんが呟いた。 「創さん?」 驚く俺に、創さんはずっと幸せそうな笑顔を浮かべていた。 そしてゆっくりと俺の胸の乳輪に沿って舌を這わせ、そのまま吸い付いた。 創さんの舌が乳首を撫でる度、ゾワゾワした快楽が腰を刺激する。 (前も触って欲しい……) 無意識に腰が揺れ、創さんの腹筋に押し付けていた。 すると創さんの手が滑り落ちて来て、硬くなった俺自身を掴むと、親指で先走りの蜜を光らせる場所を撫でて、人差し指と中指で挟んで鬼頭を扱き始めた。 「あっ……あぁっ!」 鼻から抜ける甘い声が止まらない。 すると辛そうに創さんは眉を寄せ、顎から汗を落としながら呼吸で意識を時々散らしているのに気付いた。 (創さん……全然、動いてない) 腹を圧迫している創さんは萎えていない。 むしろ、ガチガチで痛い位だろうに、創さんは俺の表情を見ながら俺にばかり奉仕している。 「創さん……動いてくださ…い……」 必死に絞り出した声に、創さんが視線を俺に向けた。 汗を滴らせて、欲情に濡れた創さんの眼差しと視線が絡み合う。 (ヤバい……綺麗と色っぽさが混じって、鼻血出そう……) 創さんの色気ダダ漏れに、一瞬で果てた。 「あっ……アァ!」 「え?はじめ?」 何もしていない状態で果てられ、創さんが困惑の表情を浮かべている。 ぐったりとしている俺に 「大丈夫?はじめ」 ペチペチと頬を軽く叩かれ 「創さん……視覚的にヤバいです……」 朦朧としながら呟いた俺に、創さんはびっくりした顔をした後、吹き出した。 「あっははははははは」 創さん!入ったまま笑われると、中が擦れます。 敏感になった身体がビクンっと反応すると 「はじめ、きみはそんなにこの顔がお気に入りかい?」 そう言って、顔を近付けてくる。 「違っ……!」 否定しようとした瞬間、創さんが俺の足を持ち上げて腰を進めて来た。 『パン!』という肉がぶつかる音と共に、下から与えられる快楽が腹の中でスパークする。 「あっ!」 仰け反る俺に身体を重ね 「否定してもダメだよ、はじめ。身体は素直に反応するからね」 そう囁いて腰を緩やかに動かし始める。

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