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ドゥーラ王国 競技会 ~お宝争奪戦~

「シルヴィーお疲れ、すごかったね」 「ああ、なぁどうして生徒会長に手を出したらいけないんだ?」 「え、シルヴィーはアオ先輩に勝てるの??」 「……そうだな、手合わせしてないのに勝てる負けるなどは考えたくはないな」 「やっぱりシルヴィーってすごいね!」 感心しているアルゴを見ていると腕を怪我していた。 「アルゴ右腕どうした?」 「ああ……」 アルゴがとても言いにくそうな顔をしていた。 「実はシルヴィーがキララ先輩と手合わせしている時にアオ先輩のチームが傍にいて多くのチームが風で凪飛ばされてたんだよ」 「……それは早く伝えてほしかったな」 「ごめん、でもシルヴィー忙しそうだったから」 「悪い、もっとちゃんと見ておくな」 右腕を治癒魔法で治す。 「え?」 と驚いた表情のアルゴ。 「ん?」 右腕を完全に治癒してしまったことに気が付いた。 「見なかったことにしてくれ」と後ずさる。 「すごいよ!! シルヴィー!! やっぱり魔法国の学生は違うな、普通の治癒魔法で完治するまでは治せないよ!!」 耳が痛い。 少しぼーっとしすぎた。 「さて、次は飛行魔法競争だな」 「うん、と言っても明日だから今日は寮に戻って体を休めよ!」 「そうだな」 2人は寮に足を向けた。 ----------------------------- 「シルヴィー……恐ろしい魔力だな」 「アオ、シルヴィーに勝てるか?」 「さぁどうだろうな、魔法国出身と聞いたから負けるかもな」 「そんな、アオはドゥーラ王国で一番強い魔法学院生なんだ、きっと勝てるよ」 「ありがと」 ----------------------------- 寮につくと1年生が集まり祝福してくれた。 通常1年生はお宝争奪戦に勝つことはできない。 結果でも発表したが2・3年生は順位から外れている。 「アルゴひょっとして試合に勝たないほうがよかったか?」 「え? なんで?」 「だって、まさかこんなに盛り上がるとは思ってなかったから……!?」 「アルゴ様!!」 と来たのは騎士団長のシフォンだった。 「おめでとうございます、ああ陛下がとても素晴らしいと仰ってましたよ」 「本当か! よかった、これもシルヴィーに鍛えてくれたおかげだな」 「そうですよ、シルヴィー殿はどのようにしてアルゴ様に魔法を教えたのですか?」 「いや、大会が終わるまでは秘密にしておきます」 ほとんどの生徒が聞き耳を立てていたので。 「たしかに、まだ試合中でしたね、それでは明日の試合も楽しみしております」といい去っていった。

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