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パンツあげたい(第1話『わんこ、帰宅』3)
「いや、そうじゃなくて。抱かれた日の夜はいつも見ちゃうんだよ。で、起きたら、出てる」
「あ。だから、いつもした日は先に起きてるのか」
「うん、半泣きでパンツ洗ってる」
「ははは」
ぎゅっと抱きしめられた。
「橋本、かわいい」
「え、パンツ洗ってる俺、かわいい?」
「ああ、かわいい。新しいパンツあげたくなった」
「もらっても、また汚すんだろうな」
「だろうな」
朝倉は俺の下着をゆっくり脱がせた。下着が引っかかっただけで感じてしまい、俺のは更に硬くなる。
「今夜は裸で寝よっか」
「まだ寒いんじゃない?」
「寒かったら、お互いの股間に手を当てて寝ればいいんじゃね?」
「うわあ、変態カップルだよ、それ」
「夢のなかで扱いたりしてな」
「あり得る」
朝倉が与えてくれるゆるやかな刺激。それだけで、硬度は増していく。
「あ……んー」
「俺のも触って」
「ん、うん」
朝倉のズボンのファスナーを下ろす。
「おまえも勃ってんじゃん」
「そりゃあ、好きな奴の弄っていたらムラムラするだろ」
「わかる。あ。や、待って……あ、や、やだ」
朝倉のに手を伸ばそうとした。
しかし、それを待たずに朝倉は俺のを強く擦ってきた。
「あ、さ、くら。なんで、あ、ん……」
「ごめん。やっぱ俺のは全部、おまえんなかに出したい」
「あ、わかった……あ、ああ」
「橋本のいく顔、早く見たい」
「う、うん」
俺を抱こうとすると、朝倉は余裕がなくなる。
朝倉。おまえのほうがかわいいよ。
「ん、あ……ん!」
俺は朝倉の手のなかに出した。
「はあ、ああ……ああ」
最後の一滴まで|搾《しぼ》り取るように、朝倉はずっと俺のを扱いている。俺の腰が幾度も跳ねる。
朝倉は、俺の|窄《すぼ》まりに指を這わせた。入り口の周辺をなぞる。
「あ! や、ちょっと」
朝倉の指が二本、俺のなかに入ってきた。さっき出した滑りがあるとはいえ、早すぎる。
「言っただろ。止まんないって」
「そうだった……ん」
すぐに朝倉は指を抜いた。完全に勃ちあがっている自分のものを、俺の窄まりにあてがう。まだだめなのに、と思ったけど、俺は何も言わず深く息を吸った。
「あ、ああ!」
なんのためらいもなく、朝倉は俺のなかに侵入してくる。思わず出た自分の声が妙に甲高くて、恥ずかしくなった。
朝倉は俺の腰を押さえつけて、なかを擦っていく。
「あ、あ、んん」
俺は短い声をあげた。
こんなに激しい快感は、自分では作れない。だからこそ朝倉に抱かれると、知らない自分を知っていく。もう、朝倉に抱かれる前の俺には戻れない。
朝倉の先走りが出てきた。俺のなかが濡れていく。淫らな音がワンルームに響く。この抜き差しする音を聞くたびに、俺は好きな人に貫かれているんだなって実感する。
「橋本、ん……」
朝倉が動きを止めて、キスしてきた。頭がぼーっとしている俺は口を開けることしかできなかった。
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