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ほろ酔いサイダー1

 週末の解放された時間。すでに気分良く笑顔でいる人たちは移動を始めている。  その中に、まだあまり飲んでいない状態の俺も混ざっている。  いい店知っていますよ、と先日までこの場所が近所だった同期の宏介(こうすけ)の案内により、このほろ酔い集団は小洒落た店へと入っていく。  到着したその場所は所謂パブと呼ばれる場所で、カウンターテーブルの並ぶ洋風の立ち呑み屋のような印象を受けた。  席の準備のために少し待たされ、準備が終わると入り口付近の席に案内される。ドリンクとフードのメニューを渡されてグループになりながらそれを眺める。  しかし俺は見事反対側になってしまい、文字が上手く読めない。おまけに、見たことがない文字列が並んでおり、何がなんだか全く理解できなかった。  四苦八苦して反対側から読んでいたら、誰かが店員を呼んだようで注文を取り始めた。あぁどうしよう、と内心慌てていると、ふとテーブルの上に置かれていたポップが目に入る。  勢いのあるデザインをしたそれには『サイダー』と書かれており、美味しそうだなと即座に思った。俺は即座に手にし、店員の方へ向けて注文する。

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