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プライステイスト1

 静かな部屋の中に二人。互いに干渉することなくそれぞれの作業をしている。  一方は無音で、もう一方はカタカタと音を立てながら何かを見ていた。  ふと、音がやんで完全に無音になる。しばらくすると再び音がしたがすぐにしなくなった。 「ねぇ、俺高いワイン飲んでみたい」  音を立てていたラップトップのモニターに様々なワインを映した青年は、後ろにいる仏頂面の男にそう話し掛ける。だが、彼はちらりとモニターを見るだけで、その場から動こうとしなかった。 「高いワインだぁ? ワインなんてのは、三千円くらいで十分だ」 「えぇー。そんなことないってー」 「お前、飲んだことあんのか?」 「ないから飲んでみたいの! そういうコウだって飲んだことあるの?」 「あるから三千円くらいでいいっつってんだ。タクトも聞き分けがねぇな」

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