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第39話

翌朝、目が覚めると全裸で俺とシルヴァが抱き合って眠っていた。 (あぁ……夢じゃなかったんだな……) と気恥ずかしい気分になりながら、身体が綺麗になっているのに気が付いた。 俺を抱き締めて眠るシルヴァは、こんなにもキラキラのイケメンなのに、こういう甲斐甲斐しい一面があるのは本当に意外だ。 ……が!一言言わせて貰えないだろうか! 俺は初めてだったんだぞ! いきなり抜かずの三発とか、酷くないか! と、俺は隣でスヤスヤと安眠を貪るシルヴァに恨みの視線を投げた。 そして身体を起こそうとして、ケツに違和感が残っていて、昨夜の情事が否が応でも思い出されてしまう。 ぶっちゃけ、初体験なのにとんでもなく気持ちが良かった。我を忘れてあんなに乱れるとは、俺さえも思わなかった。 なんか……、知っちゃいけなかった禁断の扉を全開に開けてしまった気分。 昨夜の蕩けてしまいそうな快楽の数々を思い出し、あんなにもう出るモノが無くなった筈の多朗ちゃんが元気に『おはよう!』しやがった。 シルヴァにバレたら、朝からさかられてしまいそうだと必死に身体を傾けて元気な多朗ちゃんをバレないようにしようとしたら、シルヴァに抱き寄せられてしまう。 こいつの馬鹿力で、全然動けない! すると、元気な多朗ちゃんにゴリゴリと元気なシルヴァ君が当たってきた。 (げ!あんだけやって、朝勃ちしてやがる!) 人の事を言えないのは分かっています。 えぇ、分かっていますとも!! でも、このままじゃ互いの熱が重なって、変な気分になってしまう。 互いの肌の熱や、シルヴァの匂い(かおり)にムラムラ……もとい、ソワソワ落ち着かない。 何とかシルヴァの腕から逃げ出そうと身じろぐ度に、互いの昂りが擦れて多朗ちゃんが益々元気になってしまう。 どうしたら良いのか思案していたら、「んっ……」という低い呻き声と共に、シルヴァの瞳がゆっくり開いた。 朝日より眩しい笑顔を浮かべ 「多朗……おはよう」 って微笑む。 その笑顔を間近で見て、余りの眩しさに目がチカチカしてしまったよ。 声も少し掠れ気味で、イケメンのハスキーボイスは色っぽく聞こえるんだなぁ~と関心していた。 すると俺の腰を抱き寄せて 「多朗、昨日は物足りなかった?」 と言うと、俺に覆いかぶさり 「まさか、多朗のピー(自主規制)を僕のピー(自主規制)に擦り付けて起こされるなんて、思わなかったよ」 色っぽい笑みを浮かべ、なんつー下品な言葉の連発。 真っ赤になってシルヴァを見上げていると 「うふふ……、照れて睨んでも怖くないですよ」 そう言うと、シルヴァが元気に『おはよう!』ってしている多朗ちゃんにスルリと触れた。 「あっ……」 甘い声が漏れると、綺麗な長い指で扱き始めた。 「ちょっ……シルヴァ……ぁっ……ダメだってぇ……」 必死にシルヴァの腕を掴むと、シルヴァが頬にキスをしながら 「今日は昨日の雨を感謝して、一日お祭りだそうです。昨夜から、飲めや歌えやの大騒ぎです」 そう言いながら、手を……止めてくれない。 「あっ……シルヴァ……マジでダメだってぇ……」 「多朗、気持ち良くてダメ?昨夜も、もっともっとっておねだりされて、理性が保てませんでした」 「そんな事……言ってねぇ!」 「多朗……、そろそろイキそうですよね?我慢しないで、出して下さい……」 頬や耳元にキスを落とされながら囁かれ、我慢の限界。 寝起きの一発目を、元気にシルヴァの手の中へと吐き出した。 「あっ……もう、イクっ!」 身体を震わせてイクと、シルヴァの唇が俺の唇に重なる。 キスをされながら、ヌルリと俺の吐き出した欲望が最奥の蕾に塗られたかと思った矢先、一気にシルヴァの朝勃ちの楔が突っ込まれた。

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