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第44話

俺達は部屋に戻るなり、朝、あれだけヤッたにも関わらず、衣類を脱ぐのももどかしい程に求め合った。 衣類を脱いでいる間もキスを交わし、俺はシルヴァの頬を両手で挟んでキスを求めた。 縺れるようにベッドに倒れ込み、腹の奥がシルヴァを求めて疼く。 「シルヴァ……挿入(いれ)てくれ!早く!」 性急に求めてシルヴァの猛る灼熱の楔を受け止めると、さっきまでとは違う快楽が身体を突き抜けた。 「アァッ!」 シルヴァの背中に爪を立てて喘ぐと 「多朗……、今朝までと全然違う。中がうねって吸い付いて……」 シルヴァの身体がブルリと震え、腹の中に熱い迸りを感じた。 「シルヴァ……?」 驚いて見上げると 「多朗……マズイ事になっているかも」 呼吸を荒らげるシルヴァがそう言うと 「さっき……怒りで力が暴発しそうになったのを、多朗が止めてくれただろう?あれで、互いのエネルギーが急速に中和し始めているみたいだ」 と呟いて、俺を抱き締めた。 「だから、俺もこんなにシルヴァが欲しいのか?」 シルヴァの背中をかき抱き呟く。 身体が熱い。 腹の奥底から、シルヴァの熱を……欲望の飛沫を欲して居るのが分かる。 自分じゃない何かが、身体の中からマグマのようにシルヴァを求めて荒れ狂う。 「シルヴァ……、もっと抱いてくれ。お前が欲しくて、頭がおかしくなりそうなんだ!」 俺の言葉に、俺の中で一度萎えた筈のシルヴァ自身がミシミシと音を立てるんじゃないかと思う程にデカくなる。 「多朗……、そんなに煽られたら優しく出来なくなる」 切羽詰まった声のシルヴァに 「優しくなんかしなくて良い!シルヴァ……早く」 後半の言葉を、シルヴァの唇が塞ぐ。 俺はシルヴァの首に抱き着き、腰に足を絡めてキスをしながらシルヴァの腹筋に俺自身をゴリゴリと押し付けた。シルヴァも余裕無く舌を絡めて腰を激しく揺さぶる。 吐息さえも漏らさない程に激しい口付けを交わし、獣のように求め合う。 シルヴァの唇がゆっくりと頬から耳朶、耳から首すじ。 そして胸に吸い付くと、下半身からビリビリと電流が流れるように身体中を快楽が駆け巡る。 「あぁっ!シルヴァ……ぁっ……」 シルヴァの頭をかき抱き、胸を押し付けるように突き出すと、シルヴァの舌先が乳輪の薄い皮膚をねっとりと舐め回してから強く吸いながら乳首の先端を舌先でグリグリと乳首の先端を弾くように舐め回す。 「あぁっ!快いっ!!」 そう言って仰け反る俺の胸の、シルヴァが愛撫していない側の乳首を指先で優しくなでる。 その間も、シルヴァの腰は浅く深く抽挿を繰り返し、先程、シルヴァが吐き出したモノが立てる粘着質な音を立てながら、ギシッギシッっと奥深くを穿つ腰に合わせてベッドのスプリングが鳴り響く。 「あっ……あっ……」 深く穿たれ、腰が上に動く度にシルヴァの腕が引き寄せて奥を熱い切っ先が快い場所に当たる。 瞼の裏でチカチカと快楽の光が光っていると、青い龍と赤い龍が互いの尻尾を飲み込み、∞の形になったのが見えた?ような気がした。

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