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第27話

するとメイソンは少し考えてから 「もしそうだとするのなら、他の人の事も分かっていたりするのですか?」 と聞かれ 「他の人?」 と首を傾げる。 「う~ん……どうだろう?あまり興味無いからなぁ~」 何気無く呟いたアルトの言葉に、メイソンがニヤリと笑い 「へぇ……じゃあ、俺の事は興味あるんだ」 座っていた長椅子にメイソンが左足を膝乗りすると、アルトの顎を掴んで囁いた。 見た事の無い、メイソンの少し悪い顔に (わぁ……間近で見ても超イケメン) と、思わず整ったメイソンの顔をうっとりと眺めていしまう。 「抵抗しないなら、この可愛らしい唇を頂くぞ」 と囁かれて唇が重なった。 長椅子に押し倒され、触れていただけの唇に舌が差し込まれて来た。 アルトの逃げる舌を、強引にメイソンの舌が絡め取り、激しく口内を犯す。 「んっ……ふっ……ん……」 鼻から漏れる自分の甘い声と、メイソンの与えるキスにアルトはすっかり腰砕けになっていた。 (ヤバい!キスってこんなに気持ち良いの?) 前世では男性経験ゼロだったアルトにとって、メイソンの慣れたキスにすっかり骨抜きにされていた。 最初こそ戸惑っていたが、無意識にメイソンの首に手を回してキスに応えていた。 上顎をざらりとした舌で舐められる度、腰から甘い快楽が駆け抜ける。 気付けば、「もっと……もっと……」と求めてしまう。 ゆっくりと唇が離れると 「あっ……ん……っ……」 と、喪失感で声が漏れた。 すっかり蕩け切った顔でメイソンを見上げるアルトに、メイソンは両手でアルトの頬を覆うと 「そんな顔をなされたら、いくら私でも理性を保てないですよ……アルト様」 そう言われて、再び唇が重なりメイソンの手がアルトの部屋着のシャツを開いて行く。 シミ一つない美しい肌が晒され、ピンク色した可愛らしい胸にメイソンの手が触れた。 ピクリと身体が震え、重なった唇から 「あ…………っ」 と、小さな喘ぎが漏れる。 何度も言うが、前世で男性経験ゼロのアルトにとって、メイソンの与える快楽は未知の世界だった。 人差し指で胸の突起を撫でられるだけで、腰に甘い快楽が走る。 メイソンの綺麗な唇が、アルトの頬から首筋へとゆっくり移行する。 抗う事さえ忘れて、アルトはメイソンの与える快楽に身を委ねてしまっていた。 一方、メイソン自身も、本当はほんの少しイタズラする程度のつもりだったのだが、気付けばアルトの無自覚な魔性とも言える魅力に歯止めがきかなくなっていた。 部屋着のシャツを肩から落とし、アルトの肩からゆっくりと可愛らしいピンクの乳首に舌を這わせると 「あっ…………」 と甘い声がアルトの唇から漏れ、メイソンの理性を溶かして行く。 アルトの可愛らしい乳首を吸いながら、ぷっくりと立ち上がった密やかな乳首の先端を舌先で転がすと 「あぁっ…………メイソン…………」 アルトの鼻に掛かった『もっと……』と求めるような甘い声に、メイソンはアルトをもっとトロトロに溶かして自分のモノにしたい欲求に駆られた。 強く胸を吸い上げると、アルトの腕が無意識にメイソンに胸押し付けるように頭を抱き締めた。 左右の乳首がメイソンの愛撫により、ぷっくりと膨らみコリコリと芯を持ち始める頃には、互いの昂りを重ね合わせて腰を揺らしていた。 「メイソン…………どうしよう。なんか僕、身体が変だよ…………」 荒い呼吸をしながらアルトが呟くと、メイソンは甘い笑みを浮かべてアルトの唇に再びキスを落とした。 (ヤバい!!イケメンの甘い笑顔の破壊力、半端ない!!) そんな事を考えながら、アルトはメイソンのキスを受け止めていた。 (もう。気持ち良いから、このまま流されても良いや…………) そう思ってメイソンと激しく唇を重ね、メイソンがアルトに覆いかぶさろうとして、メイソンの足が|腐女子《マリアンヌ》の薄い本に当たってしまい、『バサッ』っと音を立てて床に落ちた。

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