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第38話
互いに互いの想いに戸惑いながらも、唇を重ねたまま、身体を重ねた。
しばらくして、アルトの身体が小刻みに震え始め、メイソン自身を締め付けるアルトの中がうねり始めた。
(凄い吸い付かれて、持って行かれそうだ!)
腰を動かしながら、メイソンはアルトより先にイカないようにするので精一杯だった。
アルトが仰け反り、唇に少し隙間が出来ると、アルトが切なそうに顔を歪めて
「メイソン…………もう、イッ……くぅ……」
腰に巻き付いたアルトの足が、強くメイソンの腰を押さえて激しく自分でも腰を動かし始めた。
「アルト様……っ、ちょっ…………」
アルトの腰の動きと、メイソンの欲望をまるで欲しているかのように吸い付いてメイソンの快楽を追い上げて行く。
「アルト様…………っ!すみません……もぅ…………」
「メイソン、来て!僕の中に、全部出して!」
引き抜こうとしたメイソンの腰を、アルトの足がガッチリ固定して引き抜けないようにされてしまい、メイソンはそのままアルトの中に欲望の塊を吐き出した。
「くっ…………はぁっ…………」
最後に甘い声が混じり、アルトは自分の腹の中に熱いメイソンの欲望の熱を感じて
「アァっ!快いっ…………!」
メイソンの背中に爪を立て果てた。
ガックリとアルトの身体が弛緩して、メイソンがアルトの中から自身を抜こうとした時だった。
『メイソン、まだ抜くな』
アルトがゆっくりと身体を起こし、メイソンと対峙する。
声も雰囲気もアルトとは違う、神々しさにメイソンが息を飲んだ。
「あなたは…………」
『ふっ…………分かって居るのに、今更聞くのか?面白いな。私はお前達が「太陽の神」と呼ぶ者だ』
「アルト様は?」
驚いて叫んだメイソンに
『案ずるな。今、失神しておるだけだ』
小さく笑い、メイソンの首に腕を回すと
『この者は幼過ぎて、中々気を吐き出さなくて困っておったのだ。メイソンと言ったか?良くやった。しかし、こんな程度ではまだ我の力は発散されない。そなたは中々の我の好みの顔をしておる。この器を助けたくば、このまま我と身体を重ねよ』
そう言って小さく笑った。
「もし、断ったら?」
メイソンが真剣な表情で聞くと、太陽の神は小さく笑い
『そうしたら、この器はいずれ我の力を受け止めきれずに壊れるだろうな』
と答えてメイソンの頬に触れた。
『なぁ、メイソンよ。何故、神子と騎士が契約する度に交わらなければならないのか分かるか?』
そう問われて、メイソンは固唾を飲んだ。
『ふふふ…………。私は察しの良い男も大好きだよ、メイソン』
と呟きながら、アルトの器で太陽の神がメイソンの唇にキスを落とすと、ゆっくりと唇を離して
『メイソン、お前にチャンスをやろう』
「チャンス?」
『この者に惚れておるのだろう?他の騎士達に触れさせたく無い程に』
そう言うと
『これから毎晩、アルトを一度抱いた後に我を抱くのだ。そうすれば、他の騎士にこの器を抱かずとも力を与える術をアルトに与えよう』
と言われ、メイソンは頭が真っ白になった。
どうする事が正解なのか、メイソンには分からないでいた。
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