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第39話

戸惑うメイソンに 『良いでは無いか。この器もそなたに懸想している訳だし。そなたに抱かれる事に意義は無いかと思うぞ』 太陽の神はそう言うと、小さく微笑んだ。 『良いか。この器に人間のエネルギーを継続して注がないと、この器は人間の限界を超えてしまうのだ』 そう言ってメイソンを押し倒し 『だから抱く側ではダメなのだ。神気を吐き出して、人間の生命エネルギーを受け入れなければ、この器は間違いなく命を落とす』 「そんな……」 悲しそう顔を歪めるメイソンに 『良いでは無いか。器はアルトのままだし、アルトが意識を戻せばアルトにこの器を返してやる』 そう言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。 『少し萎えたか?半勃ちになってしまったな』 クスクスと笑う太陽の神は、メイソンを締め付けながら腰を上下に動かすと、ぐるりと円を描くように腰を動かしてから、メイソンの胸に舌を這わせた。 ビクリと身体を震わせると 『メイソン。今のアルトの力では、そなたの母君や妹君のように、生命力が弱ったものに対しては力が強過ぎる。母と妹を、助けたくは無いのか?』 そう耳元で囁かれ、メイソンは身体を反転させて太陽の神に乗り移られたアルトを組み敷くと 「ご希望通り、抱いて差し上げます。その代わり、母と妹はもちろんですが、アルト様も助けて下さると約束して下さい」 と真剣な表情で訴えた。 太陽の神は、アルトの器で妖艶に笑うと 『アルトの器は、そなたの頑張り次第という事だ……』 そう答え、メイソンの首に手を回し 『さぁ、契約を交わそう。私はアルトの器を守る。そなたはその代わりに、この器にエネルギーを注ぎ続ける。もし、そなたが一度でもアルトを抱けなかった時は……』 と呟いた。 メイソンが太陽の神の言葉に息を飲むと 『アルトは他の騎士達に抱かれるようになる。それは、アルトが泣こうが喚こうが、我が乗り移り他の騎士達と契約を結ぶ。よいな?』 そう言われて、メイソンは頷いた。 太陽の神はメイソンの頬に手を当てると 『では、契約の口付けを……』 と呟き、メイソンは唇を重ねた。 舌を絡め、先程のように気遣う抱き方はしなかった。 『そう、メイソン!遠慮するな!』 太陽の神が満足しなければ、アルトは戻らないのだろうと察して、メイソンは荒々しく腰を穿ちながら唇から頬、喉から胸へと舌を這わせる。 『アァ!快い!メイソン……もっと奥ぅ』 そう言われ、アルトの身体が心配ではあったが、最奥へと深く激しく突き上げた。 胸を吸い上げながら腰を激しく突き動かすと、アルトがメイソンをキュウキュウと締め付ける。 『達したければ、何度でも達しろ!』 そう言われて、メイソンは腰への動きを激しく動かし、アルトの中へと欲望を吐き出した。 「くっ…………あぅっ!」 二、三度激しく突き上げ欲望を吐き出すと、自分の欲望が吸い上げられて行くのを感じだ。 ギュウギュウと締め付けられ、最後の一滴さえも絞りとるような締め付けに 「うっ…………アァっ!」 メイソンがガックリとアルトの身体に倒れ込んだ。 すると太陽の神はメイソンを強く抱き締めたまま 『メイソン…………、お前は…………』 そう言いかけて、ゆっくりと意識を失った。 肩で息をしていると 「メイソン…………」 ポツリと、いつものアルトの声が聞こえた。

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