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狼が兎に恋する時⑬【狼視点】

「あッ!!あぁぁんん…!!」  (わたる)が悲鳴を上げ俺に必死にしがみついてきたから、強く強く抱き締め返す。 「なんだ、これ……気持ちよすぎるだろ」  航の中の感触に、全ての感覚を持ち去られてしまう。  温かくてトロトロしていて……俺を離すまいと言わんばかりに絡みついてくる。もう、快感という言葉以外見つからない。  初めてでわからないことだらけだけど、とにかく夢中で腰を振る。  恐る恐るパチュンパチュンと航に腰を打ち付ける度に、 「ん、あ、あぁッ」  と、苦痛以外の甘い甘い声が上がった。  航の中のある1点を、俺の昂ぶりがかすめた瞬間、 「あ!んぁ……そこ、そこ……あ、あん……気持ちいい!」  航の体が、ビクンビクンと大きく跳ね上がった。 「ここ?ここが気持ちいいの?」  確認するかのように、ぐっぐっとその1点をゆっくりと突き上げる。 「あ、あぁ……そこ、そこ……もっと、もっとグリグリして……」 「航、可愛い」  初めて見る、航の乱れ切った姿に、俺は陶酔してしまった。  いつもは子供みたいに元気一杯で、無邪気に笑っているのに、今の航は妖艶な雰囲気を纏った娼婦みたいだ。 「そのギャップ、堪んねぇ……」    もっと深く繋がってみたくて、航の体を起こしたその勢いで、一気にグイッと奥まで侵入する。 「あぁぁぁぁ!」  その瞬間、航の先端からビュルルルと熱い精液が飛び散る。  体がガクガクと震え、激しい絶頂を迎えたのがわかった。  航の双丘からは、温かい体液がトロトロと溢れ出し、クチュクチュと卑猥な音を立て、俺自身に纏わりつく。  その感触に、俺は思わず身震いをした。 「こんなに気持ちいいんだ……」  自分よりも華奢な体で、必死に自分を受け入れてくれる航が愛しくて仕方ない。  航に口付けて、舌を絡めとる。もうキスの余裕すらないのか、航が苦しそうに嫌々をした。      航の腰を自身の昂ぶりに押し付けるように、パチュンパチュンと激しく動かしてやれば、 「あぁ……ん、気持ちい……奥、奥……気持ちいい……!!」  流涙しながら悶える、航の唇を捕まえて貪った。 「好きだ……航……好きだよ」  律動と共に声を絞り出せば、 「俺も寛太(かんた)が……好きだ……」  涙でグシャグシャになった顔で、可愛く微笑んだ。

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