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第155話

「アサ……」  一生のうわずった声で、旭葵はその時が来たことを知る。  もうずっと前から服の下で猛り狂っている一生のそれが、下着から勢いよく飛び出したのを見て旭葵は怯んだ。  一生のそれを直に見たことはある。けれど完全に勃起した状態で見るのは初めてだった。  こ、これ、本当に入るのか?   思わず後退り、ベッドのヘッドボードに頭をぶつける。  一生は自分のものにもたっぷりととろみを足した。テラつくそれは下腹部に届きそうなほどいきり立ち、うっすらと血管が浮き出ている。  一生がゆっくりと旭葵に覆いかぶさってくる。 「い、一生、ちょっと待って」  旭葵は火照った厚い胸板に手を添える。 「待たないって言った」  ずり上がった身体を引き戻されると、有無を言わせず足の間に一生が割って入ってくる。さっきよりさらに大きく両足を広げられ、まるで身体が切り開かれたような半端ない不安感に襲われる。  一生は旭葵の曲げた足を天井に向かせると下半身を持ちあげた。とろみで濡れた蕾を押し開き自分のそれをあてがう。  想像を遥かに超えた存在感が恐怖を連れきて、旭葵の身体をこわばらせた。 「アサ……」  一生が旭葵の額にそっとくちづけた。瞼に、頬に、羽のように軽く優しいキスを降らせる。 「アサ……」  一生はゆっくりと身体を沈ませた。さっきの指とは比べものにならないほど太く、熱く、固いそれが旭葵の蕾をこじ開ける。  散々慣らされたはずなのに、鋭い痛みが走り歯を食いしばる。無意識に旭葵は一生の下から逃れようと身体をひねるが、体重をかけられ掴まれた両手は頭上に張り付けられる。痛みと圧迫感で息が止まりそうになる。 「アサ、もっと緩めて」  そう言われても、身体がいうことをきかない。 「いっ、いっせ……痛い」  どうにか声を絞り出す。 「アサ、ごめんよ」  甘く切ない声とは裏腹にぐっと一生が腰を進めてくる。くぷりと一番大きな頭がどうにか呑み込まれる。  張り付けられていた手が解放され、旭葵は一生の背中にしがみついた。一生も動きを止めるとそのまま旭葵を抱きしめた。 「いっせ……、やだ」  早々に弱音を吐いてしまう。 「ぬ……いて」  一旦止まっていたそれがわずかに後退したかと思うと、勢いをつけて突っ込んできた。そのまま大きく口を広げさせられた蕾の門をくぐって熱の塊が捩じ込まれてくる。  あっ、あっ、あっ、と喉が短く鳴った。身体が中心から引き裂かれる。  一生、痛い。  そう口にする間も与えられず、一生が押し入ってくる。抗おうにもすでに一生の太い楔(くさび)を打ち込まれ動けない。  そこからはもう旭葵は逃げることも抵抗することもできず、ただ一生が自分の奥深くに責め入って来るのを許すしかなかった。

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