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かおる 治療始まる
約束の10時、未羽は処置1で佐久間に尋ねた
「ねぇ、佐久間先生?かおるくんってすごい拒否的だけど今後どうアプローチする予定ですか?」
「お前はどう思う?」
「ん〜…本人の意思は尊重したいけど伸ばし伸ばしにはできないかなぁって」
「その通り」
「無理矢理とかありですか?」
「基本無しだな。傷が入ると感染リスクがある。けど、拘束できるこの部屋なら半ば無理矢理でもいけると思う」
「いっそ眠らせます?」
「いや…あんまり余分な薬使いたくないし、千歌の協力を頼むかな」
「千歌?」
「気をゆるしていそうだから」
「うまくいくといいですね」
「ん〜…千歌はなんだかんだで患者さんとの絆深いしなんとかなるんじゃないか?厳しそうなら途中から鎮静かけるから、用意だけはしといて?」
「分かりました」
「さーてと、千歌の番号は〜」
佐久間は軽い口調でいい千歌へ電話をかけた
〝了解です。そっちに連れていけるか分からないですけどやってみますね〝
・
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「かおるくん?こんにちは」
「あ!千歌ちゃんじゃん。あ?つーか昨日明けだったよな?コキ使われてんね。可哀想」
「大丈夫大丈夫。今日は半休だから」
「そっか。無理すんなよ?」
「ありがとう、かおるくんは優しいね」
「…っうるせ…」
「ふふ。素直じゃないな。じゃ、行こうか?」
「は?」
「処置室」
「…」
「わー、嫌そうな顔」
「嫌そうじゃなく嫌なんだよ」
「頑張ろ?上手にできたらよしよししてあげる」
「ガキじゃないんだけど…。あ、そうだ!キスしてくれるんなら考える」
「キス?オレとキスしたいの?」
「ダメ?なら行かなーい」
「しょうがないなぁ。特別だよ?」
千歌はかおるに近づきかおるの頬っぺたにちゅっと口づけ
「続きは、治療頑張れたらね?」
「…っ…ち…千歌ちゃん…うん。分かった」
かおるはベッドから降り、千歌の後について処置室へと向かった
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