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佐渡 旅行計画
「おつかれ、佐久間」
佐渡はステーションで作業をする佐久間に声をかけた
「佐渡先生、当直おつかれさまです」
「あがりか?」
「ですね。みぃと紫苑の様子をいま見てきたとこなんだけど…2人とも情緒不安定で心配かな。特に紫苑」
「記録によると夕べは相馬と寝たみたいだな」
「まあ入院初日だし…仕方ないですよね」
「今日どうするかはまた様子を見ながらだな…」
「先生、なんかあった感じです?当直だからってステーション来ることってあんまり無いですよね」
「気になる子がいなければな。今日はそうじゃなくて…紫藤と同日に連休をな、とろうと思ってる」
「?2人で旅行ですか?珍しいですね」
「まあ深く考えるな。1泊2日で考えているが…そうなると3日いないことになる。何かあれば瀬谷先生が協力してくれるが問題ないか?」
「んーよく分かんないけど大丈夫じゃない?なんとかなるなる。何かあったらあっただし。どこに行くんです?」
「どこ…というか…温泉でのんびりしようかなと」
「いいじゃん。リフレッシュできそうですね。お土産待ってます」
「お土産な?分かった」
「それじゃ、お先です」
「ああおつかれ」
佐渡はそのままその足で7号室へ向かった
コンコンー
「入るよ」
「!」
「はじめまして。ここの局長をしている佐渡。よろしくな?紫苑って呼ばせてもらうが…困ったことはないか?」
「…ある」
「あるのか?どうした?」
「…この病室怖い…」
「夕べもそれで相馬と寝たみたいだな?」
「うん。道隆先生の部屋で寝かせてもらってよく寝れたんだけど…ずっと先生たちに甘えるわけにいかないから困ってる」
「そうか…。まだもう一つ部屋があるけど…そういう問題じゃないよな?家ではどうしてる?」
「?家では寝れるよ?えと…名前、なんて読むの?」
「ん?たくま」
「琢磨先生ならどうする?」
「んー…ぬいぐるみだっこするとか、睡眠薬もらうとか…アイマスクつけるか…悩むな。とりあえず今日は俺と寝るか?」
「え…いいの?」
「寝れないんだろ?」
「うん」
「消灯になったらここにくるから」
紫苑は安心感から笑みを浮かべ、佐渡に手を振った
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