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熱
い…痛い……
「…う…ぁあ」
下半身が別物になったかのように激しい痛みがルカを襲う。
あてがわれたガーゼは朱に染まり、その辛さを物語っていた。
「出血がひどいな…」
八雲はルカを横たわらせ、ガーゼを新しいものに取り替えるとルカから離れようとした
「…っ」
「?」
が、ルカに服を掴まれ八雲の動きが封じられた
「…かないで…行っちゃ…やだ」
「大丈夫。薬を取りにいくだけだ」
行かないで!!
もう一度言いたかったけどルカはすがる手を離した
「いい子だ」
ひとりにされ途端襲う
痛み 不安 疲労、、とてつもない孤独感
ひとりは嫌だっーー
傷とこれまでの緊張感により熱が出始めていた
上昇する体温とともに変えられたばかりだというのに、じわじわと染まり真っ赤になっていくガーゼが白い部分を無くすころ、八雲は戻ってきた
ルカは自然と右手をあげ八雲の到着を歓迎し、八雲はその手を優しくとりルカの前に膝をついた
その八雲の行動にルカは驚きを隠せなかった
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