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第8話

 とはいえ、玄関で真っ裸になるのはかなり恥ずかしい。  朝霧の恥ずかしさが最高潮に達する前に、夏川が強い力で抱きしめてきた。 「後ろ向いて」  朝霧が言われた通りにすると、夏川が跪いた。  朝霧の尻を両手で掴み、左右に引っ張る。  普段晒されない蕾が、夏川の目の前にあった。 「ああっ」   夏川は躊躇いもせずに、そこに吸いついた。  こういうことをされるのは朝霧の想定内であったから、そこは存分に綺麗にしてあった。  それでもそこを舐められるのはいつも申し訳ないような、しかし同時に背徳感と快楽まで覚えてしまい、混乱した朝霧はぞくぞくと背中を震わせながら、腰を振った。 「洗うなって言ったろ。俺、帝のここの味好きなのに」 「馬鹿。味なんて…やっやあ」  ぐにゅりと舌を押しこまれ、朝霧の性器が勝手に勃ちあがる。 「中、あったけえ」  尖らせた舌で、中を丹念に愛撫すると、夏川は指を二本入れて、前立腺を擦り始めた。 「あっ、あっ、あ」  夏川は朝霧の耳朶を舐め、耳に息を吹きかける。 「どう? 気持ちイイ? 」  朝霧は何度も頷き、夏川の股間に手を伸ばした。 「もう、これ、欲しいぃ」  朝霧はそれがどんなに熱くて、硬くて、太くて……自分を気持ちよくしてくれるか既に知っていた。  夏川はごくりと唾を飲むと、シューズボックスを開いた。  結構な頻度で玄関でセックスするせいで、そこにはローションのボトルが常備されるようになっていた。  夏川は指を抜くと、ボトルの先を朝霧の内部に含ませ、思い切りぶちまけた。 「おぅ、うっ」  苦し気に朝霧の眉が寄る。  夏川はズボンと下着を一気に降ろすと、自分のいきり勃ったペニスにもローションを塗り付け、朝霧の中に一息で収めた。 「あっ…ああっ、あんっ」  ローションがぼとぼとと、夏川の足元に零れる。  夏川は初めから、朝霧にがつがつと腰を打ちつけた。  乱暴にされるのを好む朝霧は恍惚としながら首を振り、中の雄を締めつける。

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