28 / 59

来店6

-要side- 「おい」 無意識になぞるように撫でていたことに痺れを切らしたのか声をかけられる。 「あっ…勝手に触ってごめ、ん」 「いや、触るのは別に構わないけど…怖くないのか?」 「…?怖くはない」 何が?と不思議そうに首を傾げて答えた。 まあ、どっちかというと見惚れてたんだけども… 「そう、か…このあと何か用事は?」 「多分蓮さんで最後じゃないかな」 そう言えば、蓮さんはなにか思いついたのか蓮さんの着てきたであろうコートに包まれ軽々と、いとも簡単に抱き抱えられる。 フロントまで出るとオーナーが待ち構えていた。 「カナちゃん、今日は少し無理をさせたね。体の調子が良くなるまでお休み、たくさん蓮くんに甘えなさい。お疲れ様」 そっと撫でながら微笑まれた。 蓮さんは軽くお辞儀をして抱えられたまま店を後にする。 「蓮さん降ろして」 「あ?どうせお前歩けないだろうが」 抱き抱えられているのもあり視線を感じる。 「さっき休んだから歩ける」 「嘘つけ、15分も寝てないくせに…ほら、大人しく寝とけ」 ぐっと頭を蓮さんの胸に押し付けられ、ポンポンと軽くあやされた。 どうしてか蓮さんの言葉には逆らえない。 極道の人だからかな。 いや、それは関係ないか。 蓮さんだからかな、なんて… この前もこんなことあったなと思い、気づけば安心しきって寝てしまっていた。
いいね
笑った
萌えた
切ない
エロい
尊い

ともだちとシェアしよう!