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久々の帰宅1

-要side- 鞄を手に取り玄関へ向かう。 「結局ちゃんとしたお礼出来なかった…昨日もお世話してもらったし。今度こそお礼、何か…料理でも!雑用でも!」 「そんなこといいからちゃんと安静にしとけよ。昨日までまともに歩けもしなかったんだからな」 「わ…わかった、ちゃんと休むよ」 「ほら、これ。仕事用だけど一応渡しとく。なにか困ったら連絡しろよ」 蓮さんはそう言って名刺を渡してくれた。 そして、前回来た時とは違い玄関先まで見送ってくれた。 ━─━─━─━─━─━─━ 家に帰ると嫌な予感は見事に的中。 流石に発情期だったとはいえ1週間以上も家を空けていたのはまずかった。 玄関を開けると酒の臭いが家中充満していて、そこら中に空き缶空き瓶が倒れて散らばっている。 リビングのソファでは母の男であろう人がいびきをかいて寝ている。 母の姿は今日もない。 自室に行けば机の上に雑に万札が数枚置いてある。 あの人の顔をどれだけ見ていないだろう。 いつも律儀にお金だけ置いていってくれる分には助かっていた。 おじさんが熟睡してることを一度確認するとバレないように、起こさないように寝室へ行き少しでも体を休めようと眠った。
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