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第7話

 さらに直接、胸の尖がりをつまみ上げると、小さな嬌声が聞こえ、雅之は腰のあたりが痺れるような感覚を味わう。 「た、高遠さんっ……待って、待って、嘘っ、あっ」 「ごめんね。淳くんが可愛すぎて、もう待てそうにない」  耳元にそう囁きながら、少し乱雑にデニムのボタンを外して、手をすべり込ませれば、淳の腰が大きく跳ねた。  先走りで濡れ始めていた彼の熱を、雅之は手のひらと指先で擦りこね回す。 「あ、ぁっんんっ」  刺激に堪えきれなくなってきたのか、小さな嬌声が噛み締めた淳の唇から、どんどんと漏れ聞こえ始める。  その嬌声に混じり、うわ言のように何度も「待って」と繰り返されるが、雅之の手は止まらずに彼を追い詰めていく。  均整のとれた引き締まった淳の身体に、赤い花びらのような痕をいくつも刻みながら、時折胸の尖がりを丹念に舐めしゃぶる。 「ひ、んっ、あぁっ、ん」  繰り返される身体への愛撫に、雅之の手の中で濡れそぼった熱が弾けた。けれど淳に快楽を与える手は止むことはない。荒い呼吸を繰り返す彼へ、更に強い刺激を与えていく。 「駄目っ、あっ、たか、とぉさんっ……ぁっ、ふぁっ、やっ」 「ねぇ淳くん、全然これじゃあ伝わらないよ」  言葉では抵抗を示すけれど、無理やりデニムを引き下ろされても、淳は弱々しく雅之にしがみつくばかりで、いいように身体を弄ばれる。  顔を真っ赤にしながら、瞳に涙を溜めるその表情は、雅之の気持ちを煽ることしかしない。  下着とデニムを足先から抜き取り、足を押し開くと、隠れていた秘所が上を向いた。  まじまじとそこを見つめる、雅之の視線に淳は顔を赤らめながら、足を閉じようとする。  だが大して力の入っていない抵抗は、簡単に雅之の手によって押し留められてしまう。 「ここでしてもいい?」  こぼれた白濁が伝い落ちる尻たぶを掴み、その奥に雅之が指を滑らせる。すると淳の目が大きく見開かれ、雫が一筋頬を伝った。  その雫を舌先ですくい上げ、耳元で再び同じ問いかけをすれば、小さく肩が震える。 「お、俺そっちはまだ、したこと、ない」 「……、まだってことは、男の人と経験はあるんだ」  思いの寄らない返答に少しばかり戸惑い、雅之は目を瞬かせてしまった。自分に好意を向けてくれている時点で、淳の恋愛傾向は想像をしていた。  しかしまさか男性経験まであるとは、想像できていなかった。

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