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第1話

「この辺かな…」 日が絶頂に照りつけるという頃、俺はなぜか用もない新宿の二丁目…ある意味有名な街に来ていた。 遡るは2時間前。 * 現在高校三年生の羽田佐奈は毎週土曜日、駅の近くにある図書館で殆どを過ごしていた。 そしてそれは今日も例外ではなかった。 朝の10時過ぎに起床。 少し遅すぎる起床になかなかにリズムの崩れた生活習慣だと思うけれど、これも休日の醍醐味だと思う。 軽く支度を整えてから出かけて誰もいない我が家に挨拶をして家を出た。 「いってきまーす」 図書館には歩いて20分程度。 軽い運動にもなるし丁度いいなって思ってる。 今年は既に5月の中旬を迎えていて、ほど良い風が心地良い。 前に自転車で行ったこともあったけど帰りに自転車に乗るのを忘れて少し面倒だったことがあるので、それからはあまり使っていない。 あと5分もすれば着くという時にスーツを着たお兄さんから声をかけられた。 「あの、すみませんっ!」 「……あ、はいっ!?」 まさか自分だとは思っていなかったが、肩をトンと叩かれたのでびっくりして振り返った。 「本当に申し訳ないのですが…」
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