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第25話 有真side

「そろそろかなぁ…」 ペペロンチーノを作り始めてからだいぶ時間が経ち、あともう少しで完成しそうだ。 時間的にはそろそろなんだけど…。 まあ何かしらサインがあるだろうからもう少し気長に待つか。 サラダを作るために洗っておいた野菜を手で食べやすいようにちぎってボウルに入れる。 苦手な野菜はナスと大根とトマト。 そのどれも入ってないのでおそらく食べられるだろう。 ガシャンッ ガシャンッ! 「………起きたかな」 寝室から鎖を引っ張る音が聞こえてきた。 彼が起きたのだろう。 手を洗いタオルで拭いてエプロンを外し、寝室へと向かう。 「おはよう羽田くん」 「……っ」 俺の言葉には反応をせず、ただじっとこちらをみて怯えているようだった。 もしかしてあの時のことを思い出してるのだろうか。 そう不安に思い羽田くんのいるベッドの隅に腰を下ろして目線を合わせた。 「驚いてるよね、今日は直接的には何もしないから安心してほしいな」 やはりその言葉にも反応せず、ブランケットを引き寄せてぎゅっと握っていた。 ……こういう小動物みたいなところも可愛いんだよなぁ。 「な、…で……」 「うん?」 「なん、で…こんなこと………」 そう言って彼の視線は手首に落とされて鎖で繋がっているのを真っ青な顔で見ていた。 「愛してるから……なんて言ったら笑われちゃうかな…」 「あい、してる…?」 「そう。俺は羽田くんを心から愛してるよ」
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