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第17話

「常盤~」 「はーいー」  小島さんと都築さんの家で留守番中。  小島さんとはかなり仲良くなった。小島さんの年は二0歳でやっぱり年上。まぁそうだろうけど。  昨日は小島さんもダークスーツを着ていたけど、今日は普通にパーカーにジーンズでとても見た目ヤクザには見えなかった。  今小島さんは都築さんちの掃除中。俺も手伝うと言ったんだけどそれはダメだと許してもらえなかった。  そりゃ腕が使えないから役にはあんま立たないかもだけど。 「昼に何食べたい?」 「うーん……別にあんまりお腹もすいてないけど……ねぇ、冷蔵庫とか見てもいいのかな?」 「いいぞ。飲み物とかも勝手に飲んでいいぞ」  小島さんは掃除機をかけた後廊下をワイパーで拭いていて、姿が見えないままの会話から冷蔵庫を開ける許可を得、広いリビングを横切りキッチンに行って早速冷蔵庫を開けてみる。 「……飲み物しかない」  料理しないと都築さんが言っていた通りに本当に冷蔵庫には何も入っていなかった。  外食もコンビニも弁当もなんだか自分の分を余計に金を使わせてしまうのが申し訳がない。何か材料があれば利き手は使えるし、作れるかも、と思ったんだけど、見事に何もなかった。  続いてキッチンに入って流しの下の戸を開けたり、吊り棚や食器棚を覗いてみる。  どうやら一揃い用具はあるようだが、調味料などは期限切れの物が多かった。  誰かここで料理をしていた事がるのだろうか?  そんな事を思っていたら小島さんが掃除を終えたのかキッチンにやってきた。 「常盤? どうした?」 「ん~……」  それにしてもキッチンも広いし立派だ。棚なども備えつけらしくしっかりとした作りで、無垢材の上質なものだった。 「なんか作れるものないかな? って思ったんだけど何もなかった」 「料理できるのか? でもその腕では無理だろ?」  一瞬目を見開いて喜びを表したがすぐに常盤の腕を見て小島さんは苦笑を漏らした。
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