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第3話
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その後については、ご想像にお任せしま……せんよ。
想像より絶対酷い目に遭ったからね、俺!?
初心者相手に、まさか本気で朝までヤり倒すとかあり得ない。
途中からほぼ意識飛んでたし。
最後ら辺なんか精液も出尽くしちゃって、ずーっと空イキしてたらしいよ。
え、何で知ってるのかって?
目が覚めてから、弘毅が嬉しそうに教えてくれたからですぅ。
俺がどんな風に喘いでいたのか、
「ああっ、もっとぉ……もっとしてぇ!」
「き、気持ちいい……死んじゃう、よぉ」
などと泣きながら叫んでいた言葉や、
身体中を弄られながら、気持ち良いトコを突かれ擦られた時の穴の締まり具合。
イク時の表情・中のヒクつき方。
震えながら弘毅にしがみつき、何度も
「好き、好きいぃッ……あ、愛してるからぁ……!」
と、いかに可愛く情熱的な告白をしたか。
──を、延々語ってくれやがりましたからね。ちくしょう!
鬼か。
奴は見た目不良の鬼畜ドS野郎なのか。
何だこの辱しめ。
全部無理やりお前が言わせたんじゃねーか!
苦しかったせいで、流石にうっすら覚えてるし。言わなきゃイカせて貰えなかったり、穴から抜いてくれない状況……つまり脅しだろうが。
可愛い(?)告白とか、何で俺が強姦魔のお前にしなきゃならないんだよ!?
「……へえ。最初に、寝ている人間の両手足を縛って無理やり犯そうとした奴の言葉とは思えねーなぁ」
「こ、弘毅!? なな何だよそれ以上こっち来んな、あと勝手に人の思考を読むんじゃねー!」
突然、寮部屋(弘毅の自室)のドア付近から声をかけられる。
ベッドの上から逃げだしたいけど、身体中あちこち痛くて動けない。
特に腰がもうね、本当に無理!
「心を読んだわけじゃねーし。『見た目不良の鬼畜ドS野郎』の辺りから普通に口に出てたからな」
「おぉう、がっでむ……」
「ははっ太郎お前、声すげー掠れてんぞ。痛くねーの?」
「痛いよ! のども腰もケツの穴も、誰かさんに弄られすぎた乳首やちんこだってヒリヒリするし。泣き過ぎでまぶたは腫れてるわ、吸われ過ぎた唇もたらこ状態だよ!?
何より全身筋肉痛って、トイレもまともに行けませんけどどーしてくれんだこの野郎っ……げほごほ、かはっ」
大丈夫か、と背中をさすられた。
落ち着いたら飲め、と飲み物(ストロー付き)も手渡される。
ちくしょう。
悔しいけど、優しくされてホッとするとか何だよこれ、弘毅の馬鹿!
「……おい、そんな色っぽい目で見るなよ。また襲われたいのか、太郎」
「なっ!? い、色っぽくないし、おお襲うなよ絶対!」
「…………それってお笑い番組でよくある『絶対押すなよ』的な」
「違うわボケッ!」
俺の鋭いツッコミに「くくっ」と可笑しそうな、でも少しだけ我慢するように小さく笑う弘毅。
からかったのか……くそう。
「笑うなよ!」
「はは、悪い。つーか良かった、太郎が思ったより怒ってなくて」
「はあぁ!? どこがだよ、めちゃくちゃ怒ってるよ俺!」
「まあ……そういうんじゃなくて。
例えば、太郎が二度と俺の顔を見てくれないとか名前を呼んでくれなくなったり。一生許して貰えず憎まれたり、怯えられて近付けないだとか触れられなくなるとか、そんなの。
抱いてる時は夢中だったし、嬉しくて気持ち良くて幸せ過ぎてその後のことなんか頭に無かったけど。
その分、終わってからはずーっと不安だった。疲れて失神するように眠ったお前が、次に起きた時どんな目で俺を見るんだろうって。
想像すると怖すぎて、マジ朝まで寝られなかったし」
「…………は?」
ベッドの上で横になったまま首を動かし、弘毅を見遣る。
おい、何でそんな真剣な顔してんだお前。
俯いて泣きそうになってるし。
え、何だよこれ。ワンコ?
見た目不良のワンコ属性か?
ドS鬼畜と思わせといて実は単にしつけのなってない、「待て」が苦手な駄目馬鹿ワンコだったのか……弘毅。
やだ、何それ萌える。
ガシッ
「!?」
「なぁんて言っとけば、太郎も満足か?」
「な、まさか嘘……お前、今のは全部俺を騙すために!?」
ワンコな弘毅がちょっぴり可愛く思えて、触れようと伸ばした手を逆に掴まれる。
止めろ離せこの馬鹿力!
シーツに押し付けられ痛む身体が仰向けになった。
ふざけやがってマジで死ね強姦野郎!
「念のために言っとくが、騙すつもりは無いから。一応今の全部本当だし」
「へ」
「この俺が、本気で太郎に一目惚れだったってことだよ。何度も言わせんなアホ太郎」
「あほ!?」
「けどまあ、実は両想いだってことがはっきりしたわけだし。改めて同室者兼、これからは恋人としても宜しくな。
つっても身体の相性は最高に良いみたいなんで、そっちは今まで我慢した分、遠慮しねーから」
「な……んんっ!?」
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