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☆仮病:風邪【1】

【スクラム/ハンドレット×ラプラソス/ララクシア】 *オメガバース 朝。怠い躰を起こして隣を見ればいつも通り、未だ睡りこけているラプラソスの姿があった。柔らかな頬にかかっている髪を退けてやると、指にすり、と擦りついてくる。海の朝は早いものだからオレは早目に起きなければならない。急いで服を着て浜辺へ向かう。 着いた頃にはもう朝日が出ていて、天鵞絨からララクシアが話しかけてくる。 「あら、スクラム。おはやう」 「んー、おはよ...」 眠い目を擦り海の様子を波に触れて覗く。 よかった、ちゃんとしてる。荒れる様子もないから今日はあまり来なくても大丈夫かな... そんなスキャンは突然のことで途切れた。 「うわ!」 「...あ、ごめんよ。何だかすごい眠くて...下手したら落ちるかも...その時はお願い」 「勘弁してくれよ...」 目の前に垂れる銀色の髪が朝日を浴びて輝く。 天鵞絨を掴んでいるものの、ララは逆さまになり落ちかけていた。大丈夫なのかと顔に手を添える。 「え、あつ...ララ、受け止めるから落ちてきて。 今すごい熱ある」 「...え、嘘...風邪でも引いたのかな...!っと」 ララはぱっと天鵞絨から手を離してオレの腕の中へと落ちてくる。長いコートと束ねられていない長い銀髪がふわりと舞い、大人しく重力に従う。 「...あー...ラムの上着きもちい...」 「やっぱり熱があるんじゃない、早く戻るよ」 彼はオレの腕までずり落ちている水布地の上着を軽く掴み、頬に当てている。オレは急いで基地へと引き返した。 「ほんと、すまない...」 ララをベッドに寝かせたものの、恥ずかしいことにどうにも性欲が高まる。白い肌が赤く染まっていて、 汗が数滴つうと伝う。その首筋に今すぐにでも噛みつきたい様な。何を馬鹿なことを考えているんだ、と気を持ち直し、オレはラプを起こしに部屋へ戻った。 「ラプ、起きて、朝ご飯片付けられちゃう」 「...ん......」 ゆさゆさと揺さぶるとラプが微かに目を開く。とろんとしていて、未だ眠そうであった。早く起こさなければと蒲団を剥ぐと、ふわ、と暖かい熱気が漂う。 彼は眠そうにしながらふらりと立ち上がり、ドアの方へと向かう。 「ラプ、上着忘れ...うわっ」 彼にしては珍しく上着を忘れていると思えば、ドアに寄りかかってぺたりと座り込んでいた。 なんだなんだ、朝からやけに変じゃないか? とりあえず起こそうと近付くと、甘ったるい匂いが鼻を掠める。どこかで、嗅いだことのある匂い。 なんだったかと思いを巡らせて彼を持ち上げようとする。案の定背中はとても熱く、彼も熱がある様だった。ドアノブを回し、とりあえず廊下へ出る。 「ね...らむ...おれ、なんか、へん...」 熱い吐息を吐きながら腕の中の彼は言う。 まだくらとさせるような甘い匂いが漂っていた。 3階から降りて来たのだろうか、ハンドレットに挨拶する。 「おはようさん」 「あ、はよ。ってあれ、ラプどうしたの」 「熱があるみたいで」 「あらま。...熱?...ラム、ラプってΩ?」 「え、知らない」 「...ヒートの匂いがする」 「...へ」 腕の中のラプに目を落とす。彼が...? そう意識するとぐらりと視界が揺れる。まずい。 早く思い出しておけばよかった。そう思ってももう遅くて、躰は勝手に動こうとしていた。 甘い匂いは首筋が発信源のようで、そこを嗅ぐと頭がおかしくなりそうなほど濃い匂いがした。この匂いはどこから来てるのだろう。中、皮膚の下からだろうか。もっと、おかしくなりた... 「いっっっったぁ!!!!」 廊下に叫び声が響き渡る。それは紛いなきオレの声。 抱えたラプを落とさないように痛みに耐える。 じんじんとする頬を撫でながら顔を上げると、すまなさそうな顔をしたレットがいた。 「ご、ごめん。すっかり当てられてたから...」 「い、や、それでいい、というかありがと...」 そう、オレはαなのだ。βよりもずっとフェロモンに当てられやすい。特に初期の方のフェロモンはαにのみ効くから、レットに効かなかったのはそのためだろう。 「...ラム、それ、1度治めた方が...」 レットは少し紅潮してオレの下を指す。そこにはすっかり反応してしまった自身が服の下で勃っていた。 「う、すまん...ラプ預けるから、オレ、これで...」 「おー、お大事に」 ラプをぎゅとレットに押し付けて部屋に舞い戻る。 ズボンを下ろすと濡れてしまった下着が見えて、ぬるぬると気持ち悪くて脱ぐ。部屋にはまだ少し甘い匂いが残っていて、余計に性欲を刺激した。 「っは...う...」 ぐちぐちと自身を擦る。すっかりと発情してしまっていて、躰が耐えきれないほど熱い。 甘い匂いから逃げたくて、シャツを顔に押し付ける。 「ん、は、でる...!」 腰がぶるりとして、手の中に精液を吐き出す。 思わずシャツを噛んでしまい、喉からはぐると小さく唸る声が漏れた。手を開いて見るとかなり量が多く、 発情の恐さを物語っていた。 「朝ご飯...食べなきゃ...」 ふらりと立ち上がって手を洗い、火照った顔を洗ってすっきりとした。汗でべたべたになった服を着替え、 1階へと降りて朝食を食べた。2つ席が空いたままだった。
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