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「ああああ。ああ! またぁ……んあああ!」と柚希がベッドの上で弓なりに腰を逸らせて、射精をした。  額には玉のような汗を流し、裸で何度も痙攣している。抱いていいって言っているのに、柚希はかたくなに拒否していた。  わざと俺が服を脱いでも、「着てて」と脱いだ服を着せられてしまう。柚希はその場の流れに、流されない。強い意志をもってる。すごいと思うけど、こういうときは流されていいのに、と俺は思ってしまう。 「ねえ、どうして。こんなにイクのに、白井さんのところでは一切、イカなかったの?」 「快感の前に、痛みがあったから。そりゃあ、イキそうになるときもあったよ。そういうときはあいつを挑発して、殴られたり叩かれたりするようにした。そうすれば、まあ一時的に熱がさめるから。痛みを感じにくくなっているとはいえ、当たればそれなりに感触はあるから」  柚希の汗が頬を流れていく。フッと笑みをこぼして、柚希は俺の頬に手を伸ばした。  やっと柚希から触れてくれる。ベッドにきてからの、柚希は触れないようにしているのがわかったから、寂しかった。  壊していいのに。無理やりやっていいのに。 「柚希、お願いがあるんだ」 「なに?」 「ここ……触ってほしい。さっきから辛くて」  俺はズボンの下で、熱を持ち、キツくなっているものを指でさした。すっかりズボンを押し上げて、意思表示している股間を、チャックをおろして、自由にしてやる。 「僕のイッてるのを見て、感じてたの? 桜庭さんらしくないな」と言いながらも嬉しそうに柚希が指で優しく包んだ。 「……あっ」  俺の声が漏れて、腰がすぐに浮く。  柚希が俺のズボンを一気に脱がすと、床に放り投げた。 「指でいじるくらいは……いいかな」  俺の逸物を激しく擦りながら、柚希の指が穴へと向かう。縁を優しくなぞり、ゆっくりと挿入されていく。  ジェルも塗ってないのに、痛みよりも快感が先にこみ上げてきた。 「あ、ああ。ゆず……そこぉ」  ダメと言いたいのに、腰が揺れる。まるで欲しがっているみたいに。いや、たぶん欲しがっているんだ。柚希の指が、欲しくてたまらないんだ。 「ん……はっ、柚希ぃ……すぐに、いっ……」  イッちゃうと言いそうになったら、柚希の動きがピタッと止まった。「ああ」と柚希の小さな悲鳴が聞こえる。俺よりもさきに柚希がイッたようだ。俺の股間が、柚希ので濡れた。 「ジェルがなくても大丈夫だ、これで」と俺は言い、さらに足を広げた。自分の指を柚希の液で濡らしてから、秘部に触れる。 「柚希、入れて。お願い」  はあ、はあ、と息があがっている柚希が、俺の誘い方を見て、「まったく」と呟いた。 「どうなるか、わからねえって言ってるのに」  柚希はすぐに硬さを増す逸物を、俺の穴に押し当てた。 「欲しいから」 「あげないって言っただろ?」 「でも欲しい」 「壊れても知らないから」 「壊れていいって何度も言ってる」  ぐっと柚希が穴を広げて、入ってくる。「ああ」と嬌声をあげ、俺は柚希の首に手を伸ばした。  今回も正常位。それだけで嬉しい。柚希の顔が見える。俺の中に入っていく柚希の快感に歪む顔が、俺の身体を疼かせる。 「もっと……激しくしていいから」  俺は柚希の耳元で囁く。 「今日は無理。すぐに僕がイッちゃうから……あっああ」  挿入してすぐに柚希が果てた。ぐたっと俺の上に乗りかかる柚希が可愛くて、俺はぎゅうっと抱きしめた。 「回数はこなせるけど。激しいのは無理」と息をきらせながら、柚希が呟いた。
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