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「行ってきます。」 「行ってらっしゃいませ。」 朝食も済ませてから住んで居る離れに戻って制服の詰襟に着替えた桃夜は、母屋の玄関から家を出た。帷麻家の家は広大な敷地内にある日本屋敷であるが使用人は最低限しか雇っていない。学校も近いのので徒歩で通っている。桃夜が通っているのは幼稚舎から大学まである私立のエスカレーター式の学院帷麻学院であり桃夜の曾祖父が創立した学校で初等部まで男女一緒だが中等部・高等部から男子部・女子部と校舎が分かれる。 「おはようございます。副会長。」 「おはよう。」 高等部男子部と書かれた校門を潜ると男子生徒に挨拶をされたので返した。 「おはよう。副会長!!」 桃夜に挨拶した来た茶髪の男子生徒に 「おはよう。幾邑(いくむら)」 初等部からの友人である幾邑小夏(いくむらこなつ)に挨拶をした。 「桃夜。化学の課題やって来た?」 「やって来てけど。お前またか・・・俺の写すか?」 桃夜は、幾邑が言いたい事がすぐ分かり、溜息をつきつつも言うと 「ありがとう!!俺、昨日遅くまで「言わなくていい、どうせゲームだろう?」 正解!!」 「幾邑・・・お前頭いいんだからさ。」 課題をやって来なく授業の態度もあんまりよくないが両親が大学の教授である為か常に上位クラスの成績を保持しているのが幾邑だ。 「いいだろう。別にー」 「お前な。」 苦笑をしてしまった。 フワ・・・ 「桃の花の匂い?」 「桃夜?どうしたんだ?」 もう10月なのに桃の花の匂いがした。 「何でもない。」 幾邑に答えた。
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