小説表紙『バケモノの供物~弐~』
    小説『バケモノの供物~弐~』著・4゜さん https://estar.jp/novels/25896459 小説表紙描かせて頂きました。 **** 今にも泣き出しそうな顔より、私はさっきの笑顔の方が好きだ。 辛そうな表情をこれ以上見たくなくてペロッと彼の傷を舐めると、少年は小さく微笑を浮かべ『慰めてくれているの?』と愛おしそうに再び背中を撫でてきた。彼のこの暖かい手…気に入った。目を閉じ、されるがままになっている間、彼は其処から動く事無く側に居てくれた。そうしてすっかり日が暮れた頃、いよいよ別れの時が訪れた。 『じゃあね』 名残惜しそうに目を細めて膝から自分を下ろす彼。 ジッと見つめた後、自分は彼の側に再び駆け寄り、背伸びをすると頬に軽くキスをして心の中で祈った。どうか彼の元に幸せが訪れます様に…そして。 (…その"幸せ"を、私が送れます様に) 傷だらけの腕にスッと触れた後、タタッと少し先を走り姿を消す。 彼の側から瞬間移動し、宙を浮遊したまま見下ろす。 『あ、あれ?消えた……?』 視線の下では少年が突然消えた自分の事を探しているのかキョロキョロと辺りを見渡している。弱い人間で、その上子供なのにも関わらず私を必死に守り、温もりをくれた少年。私はこの一度きりで終わらせるつもりはない。 『また会えた時には名を聞こう』 ***** 小説お借りしています。