第四回 fujossy小説大賞

応募受付期間 : 2023/11/06 12:00 ~ 2024/05/27 23:59

「第四回 fujossy小説大賞」に多数の作品をご応募いただき、誠にありがとうございました!
いろいろな作品が集まり応募総数は250作品となりました。

今回で六回目となる「fujossy小説大賞」ですが、人気のオメガバース作品のほかに、合唱を題材にしたものや平安時代もの、性描写が濃厚なものだったりコミカルなものなど、多種多様な作品が多く集まり、とても楽しい審査になりました。
審査員一同で検討した結果、今回は大賞作のほかに「審査員特別賞」として三作品を選出させていただきました。

受賞した作品につきましては、エクレアノベルスより電子書籍化させていただく予定です。どうぞご期待ください!

第四回fujossy小説大賞
大賞
野生のアルファは首輪を欲しがる野良風(のらふ)

オメガバース創作。大型ワンコ劣化アルファ×美人社長後天性オメガ。

作者コメント

 このたびは「第四回 fujossy小説大賞」において、大賞という素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。  私の作品を読んでくださった読者の皆さま、選考に携わってくださった審査員の皆さま、本当にありがとうございました。  今回の作品は、私にとって初めてのオリジナル小説でした。  その挑戦がこのような形で評価されたことは、想像以上の喜びであり、大きな励みとなりました。創作中、試行錯誤を重ねながらも、自分の「好き」を詰め込んでいく過程は非常に充実していて楽しい時間でした。  『可愛くて健気×芯が強くて綺麗』な二人の関係性が深まっていく様子を書くことができ、また、多くの方と私の「好き」を共有できることを、心から幸せに思います。  最後に、今回いただいたご縁を大切にしながら、これからも物語を通して感動や楽しさ、そして萌えをお届けできるよう、より一層精進してまいります。本当にありがとうございました。

運営コメント

 ビッチング(バース転換)に上位種アルファというオメガ―スの旨味を詰め込んだような一作。さらに、斬新だったのは、攻めがホームレス生活を送っている社会的に不利な立場だという設定です。  恵まれたアルファから社会的地位の低いオメガになってしまい、人生に絶望するも目標に向かって努力する一条響が、ホームレスの灰藤壱弥に助けられたことから二人の物語が始まります。見た目は大人だが中身は子供のような壱弥が、どうかっこよくなり、響を守っていくのか……と先が気になりどんどん読み進めてしまいました。また、二人の恋愛模様にドラッグ事件が関わってくるのですが、説得力のある展開で、飽くことなく最後まで楽しめました。  物語の構成においては粗削りな部分はありますが、今後の可能性を大いに感じ本作を大賞に選出させていただきました。おめでとうございます!

審査員特別賞

王立魔法学校の嫌われオメガと負け犬アルファ星井

オメガのルシアが死を逃れるために選んだのは、冴えないアルファの幼馴染みだった。

運営コメント

 タイトルからわかるように魔法学校が舞台のオメガバース。人への当たりがちょっと強く誤解されやすいルシア(受)と、アルファだがアルファらしくないレオン(攻)の、発情期のために身体の関係から始まるストーリー。  ルシアは見かたによっては嫌厭されてしまうキャラかもしれませんが、そこは筆者の腕がよく、軽快なテンポと読みやすい文体で、憎めなくて応援したくなります。そんなルシアが、関わる人たちの本質を理解しようとちゃんと目を向け、成長していく過程は胸踊ります。相手を想うからこそすれ違う二人ですが、すれ違ってもルシアを影から心配し、愛を伝え続けるレオンには胸打たれました。不器用なレオンの愛の伝えかたは、ぜひ作品で確認してみてください。受賞おめでとうございます。

審査員特別賞

巻き戻りのオメガは運命の番を好きにならない雨宮里玖

婚約破棄されたオメガが時間を巻き戻って今度こそ運命を変えようと奮闘する話。

運営コメント

 オメガの七瀬颯が運命の番であるアルファの西宮諒太に振られるシーンから始まる本作。巻き戻った時間で、もう一度愛した彼と出会ってしまったら?という「やり直し」の王道オメガバース作品です。  文章も読みやすく、やり直す彼らが求める未来に向けて生き生きと、時折コミカルさもありながら動いています。その勢いには読者を作品に引き込む力がありました。  想いを断ち切ろうとしながらも諒太のアプローチを断り切れない颯は切なくも可愛らしく、御曹司としての立場を時折利用しながら颯を一途に愛し抜く諒太はとても恰好良く、読者が読みたい・見たいと思うシーンがしっかりと盛り込まれ物語にも緩急が生まれています。  読後の満足度も高く感じられ、今後の作品も楽しみに感じられる一作でした。受賞おめでとうございます。

審査員特別賞

不老の魔法使いと弟子の永遠木原あざみ

大人になったかつての弟子×不老の魔法使い。ゆるゆるハッピーエンドです。

運営コメント

 登場人物、ストーリーとも、とても丁寧な作品でした。  若くして不老になった大魔法使いのアシュレイと、その弟子テオバルド。テオバルドからアシュレイへの幼い頃からの思慕と青年期の恋心の自覚、彼と暮らすことで変わっていくアシュレイの関係性には優しさと切なさが詰まっています。読み進めるほどに彼らを愛おしく感じ、二人の進展を見守りたいという気持ちが強くなっていきました。特に終盤のあるシーンでは、想い合う彼らの深い愛に胸が締め付けられます。  取り巻くキャラクターたちも一筋縄ではいきません。物語の隅々から息遣いや色合いが伝わるような描写がとても美しく、温かく幸せな気持ちになれる作品でした。受賞おめでとうございます。

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