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第25話

 そう言われて直ぐに目を開けられる訳もなく、片方ずつゆっくり目を開けていく翼。 「どう? 自分の中に自分の指を中に入れている姿……」  疾風はお兄ちゃんの表情と鏡とを交互で撮る。 「目を開けたら……今度、指がお留守になってるけど? ちゃんと、指を動かさないと気持ち良くなれないでしょ? あ! 片手で自分の体を支えて足を爪先立ちにして天井に体を向けたら指入れやすいんじゃない? お兄ちゃんが好きな奥にも指が届くかもしれないよね。 そんな格好一人でしか出来ない格好だしね」  本当に疾風はこういうことに関して言葉がポンポンと出てきているのは気のせいであろうか。 でも確かに座っている時よりかは指が中に入るのかもしれない。  とりあえず疾風が言うような格好になる翼。 「あー、いいねぇ。 この方がよく見えるし……。 はいはい! ボッーとしてないで指動かしてみてよ……」 翼はゆっくりと指を動かし始める。 「ぁ……ぁあ! ちょ、ヤバっ! お、奥っ! ん! ンん! ぁあん!」 「ほら、やっぱり、気持ちがいいんじゃん!」 「あぅ……イきたいっ! イきたいっ!」 「でも、お兄ちゃんの息子さんにはリングが付いてるからイくことは出来ませんよ」 「あー、でもでも……ぁああ……やぁ……もう……疾風……許して……っ……」 「……って言われてもねー。 まだまだ、お兄ちゃんは気持ち良くなりたいでしょ?」  そう言われてしまうと言葉がなくなる。 こういうことを知っている体はもっと気持ち良くなりたいと思っているのは正直なところだ。 「じゃあ! 初めは卵型のローターからね!」  そう言って疾風はそのローターを翼に渡す。 「とりあえず、自分でそのローターを入れるとこ見ながら入れてみてね。 だから、最初みたいに座りながらの方が見やすいんじゃない?」

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