義父をめぐる情事と怪異。息子である主人公が胸にしまってきた義父への恋慕の行く末は
家庭の都合により、田舎の日本家屋にて義父と二人きりの下宿をする事になった主人公。 死別したはずの義父の元恋人が現れ、かつてそこは義父達が学生時代に過ごしていた場所と知れる。義父への想いを隠してきた主人公にとっては複雑な処だろうに、夜な夜な隣の部屋から漏れ聞こえてくる義父の声。物語の随所にある艶かしい描写は美しく、淫靡な想像をかきたてられました。不思議な少年の登場により、先が読めなくなる物語に。和風な幻想を絡めとりながら進んでいくストーリーで、三角関係の顛末にゾッとします。