好きなもの、てんこもりの素晴らしい作品です
宙水さま、完結、おめでとうございます。 そして、ご苦労様でした。 心臓病を患っている主人公の海晴の入院生活から小説が始まっています。 そして、少し前の学校生活の話しになり、冒頭のシーンに戻ります。 謎解きを軸に、大人の男に恋をする文学部員が主役だけあって、所々に散りばめられた文学的知識が凄いです。 過去の人物を推測しながら、自分の気持ちと大人二人の恋心に気づいていく物語で、ハッピーエンドです。 私にはリアルで心臓病の子供がいるので、病気もの、死に関する作品は意図的に避ける傾向があったんです。 でも、海晴が竜胆の花を嫌っている理由が知りたくて、読み進めていきました。 読み終えて、素晴らしい作品に出会えてよかったと、素直に思えました。 未成年の海晴に手を出してしまう三十路の男、鹿野。 ダメじゃん、元バレーボール選手。 ……バレー、ここでもやられた。 個人的すぎるのだけど、私の子供、バレーボールしてたんですよ。 心臓病がわかったから、それからは離れましたが。 バレーボール観ると、喜びと悲しみがないまぜになってしまって、アウトです。 シチュエーションはまったく違うが、キーワードがシンクロしすぎで、一気に読ませて頂きました。 ぜんぜん泣くところじゃなくても涙腺崩壊してましたし。 長いなんて、まったく思わせない作者様の力量と吸引力がすごかったです。 タイトルの『また、あした』は、健常者には普通のことでも、病人にはすごい言葉なんです。 その言葉が言えた海晴の未来に幸あれ。 なんか支離滅裂なレビューになってしまい、申し訳ありませんでした。 素敵な作品を読ませて頂き本当にありがとうございました。