短くも映画のように纏められた濃厚な物語
 まるで彼らの膨大な関係性ややりとりを極限まで推敲し、必要な文字のみを残したようです。  あまりにも濃厚な短編。短編だと信じられない程読後に様々な感情が沸き立つあまり、時間が歪められたと思いました。素晴らしすぎる!  時代に見合った文字選びにも作者さんのこだわりを大いに感じます。世界観作りに妥協しない、基盤があるからこそまとめる事ができる。  読むのにさほど時間がかからない文字数でありながら、このお話を書く為に使われた時間はその何倍にもある。自分が一作者なので、そのこだわりにしみじみとするものがありました!  そして最後のシーンで相手を殺した刃に倒れ自決する。この最期を描くことで二人の関係性を全て物語ることが出来ている。作者さんは纏めていても書きたいシーンはこだわり、読者に伝える才能、なんと言うか信念のようなものがあると思います。当方の語彙力の消失を確認しました。ヤバイアンドヤバイ。そしてヤバイ好き。 素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました! レビュー用のぶりっ子をやめるならば、はるっさん独特の確固たる世界があって書きたいもの、見せたいものが一貫しているのがスーパー尊敬! 真似出来ない唯一無二だ! とても好きだー!