『クズ・エリート・オーバーチュア』レビュー
(ネタバレと言えるほどのレビュー内容かは分かりませんが、念のためネタバレ注意という事で……!) 自分はエロよりもストーリーやキャラの心情を重視した作品が好きなのですが、こちらの作品は自分が求めるスタイルのお話でした。 主人公のはばきは、ハッキリ言ってクズです。アニメとかに一人はいそうな、小者なクズです。憎めません。可愛いです。 お相手の野白は、ハッキリ言って惜しいスパダリです。スパダリ完全体一歩手前な感じです。本当に惜しかった。可愛いです。 何かの記事で、キャラクターを作る際に取り入れたらいいのは『読者の共感』だと知りました。この作品のキャラは、一見するとかなりぶっ飛んでいますが、端々に共感できるポイントがありました。 はばきは、クズですが小心者です。良心の呵責もあるし、罪悪感や恐怖心もしっかりあります。えぇ、可愛いです。 野白は、完璧すぎたがゆえに傷付いてしまいます。天才とはそういうものです。ロボのようですが、心があります。えぇ、可愛いです。 そんな、不器用すぎるしある意味自己中心的な二人が、初めから順風満帆に事を進められる筈がありません。そんなアンバランスさも、一万文字という決して長くはない文字数の中に納められていて、感嘆いたしました。作者様の愛と情熱を感じます。本当にお疲れ様でした。 そして、とても個人的な性癖ですが……可愛い子が、悩んで落ち込んでぐずぐず泣いちゃう程傷付くというシーンが、大好きです。いつもヘラヘラしてるバカキャラだと尚更最高です。 少々長くなってしまいましたし、拙い文ではありますが、レビューの締めとさせていただきます。 素敵な作品を、そして魅力的なキャラを、本当にありがとうございました。 作者様へ追伸 続きはどこでしょうか?