惜しみない急展開に恋をしてしまう物語
そんなつもりなかったんです……ただ、ただ「幼児退行っ舌っ足らず大好きやったぜ!」と軽い気持ちで読み始めたんです……(深刻そうな顔) 気がついたら「これはレビュー書くべきもの」と真顔になってしまって……(開幕ふざけてすみません真面目木樫で行くやでッ) これは本当にあらゆる面から素晴らしいと感じる作品でした。 冒頭のヒロくんが目を覚ましてからの〝どうしてこうなったんだろう?〟〝お兄さんは悪い人なのか〟という疑問。 これにより興味は惹かれるし真相が気になってしまう。 そして魔法の薬と称した二人の穏やかな生活がほのぼのとした萌えを引き出し、シリアス疲れしないのでやはりページを捲ってしまう。そしてキャラクターに愛着も湧いてしまう(好きだ) そんなワクワクドキドキから、一転。 両親との再開。 この瞬間、出し惜しみやジワジワとしたテンポアップではなく、一息に一人称を【俺】として文面ごと変える。 これは技術です! 鳥肌がたちました。本当に、この瞬間恋に落ちた気がします。 明かされていく真実はスルリと脳に入りましたし、ここでもやはりハラハラドキドキが消えないままでページをめくり続けてしまいました(魔法かと思ったよ) 最後は先は見えずともお互いを必要とし合う幸せな二人の新たな生活の始まりを見て、ホッコリと柔らかな気持ちになりました。 永遠に幸せになって欲しい。是非なって欲しい。 そんな技術面と小説面の両方から素敵な、思わずレビューを書いてしまう作品でした! 素敵な作品をありがとうございます! 木樫