贄花嫁と無窮の誓約(改稿版)のレビュー
魔族と人間の間で交わされてる生贄として贅家から花嫁を差し出す昔からの風習。そこに巻き込まれるもの、自分を見失うもの、人間の業の深さのようなものを感じました。主人公の沙月くんは次男であるが故にとても不憫で悲しい幼少期を過ごします。しかし唯一一人になれる場所である神社でとある青年に出会った事により十年後、彼の人生に変化が…。
一条さんの正体、兄との確執、そして沙月くんの運命は…、クライマックスまで息を飲む展開が続きます。
魔族と人間が共存するために仕来りも大事だったかもしれないけれど魔族だって自分が心から愛する人と結ばれたい。そんな純粋な気持ちが風習を変え次に繋がっていくのではないのかなあと思いました。魔族と人間の純愛物語、とても素敵なお話でした。