あまりに気高く、あまりに尊い。
かつてヒトにつくられ、そして虐げられてきた獣人たち。ヒトと獣人は争い、その結果ヒトは姿を消し、獣人達が世界の新人類となった……そんな設定のファンタジー世界で繰り広げられる、『泣けるBL』です! 特に私が感動したのは「世界観のダーティーさに対比して描かれる、あまりに眩しい登場人物達の生き様」です。 登場人物達は貧富の差や身分の差、そして様々な種族差から生まれる激しい格差の中で生きています。他人の悪意に傷つけられ、汚され……。そんな事が日常茶飯事です。 それでも心だけは清く気高いままで、そして恋をしていくんです。その美しさといったら……! 心理描写がとても細やかで、ストーリーもハラハラさせられたり、はたまたほっこりさせられたり……。特にキャラクターの関係性を育む過程が丁寧に描かれていて、つい感情移入してしまいました。 今後の展開も目が離せません。刺さる人には絶対刺さる、そんな作品です……!